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冒険の思い出 [ノスタルジア]

高校生の現実



最近Netflixで「ゆるキャン△」を楽しく見ている。

アニメはシーズン2が終わってしまったけど、原作の漫画は現在も連載中で来年は劇場アニメの公開を控えている。

アウトドア好きの女子高生がキャンプする物語なんだけど、キャンプの基本を学べる内容になっていて勉強になる。

高校の「野外活動サークル」の仲間達のキャンプと、「ソロキャン」と呼ぶ一人キャンプを並列で扱っていて、どちらも凄く魅力的に描かれているのを見て・・・俺なんかも煌びやかなアニメの世界とは比べようが無いんだけど、自分の「冴えない高校時代」を思い出してしまった。

「ゆるキャン△」の舞台は俺も最近温泉旅行に行ってきた富士山周辺の風光明媚な山梨県で、主人公達の家や通う学校などは甲府より南下した身延~内船付近が設定されている。

サークル顧問の先生の車に乗って初日の出を見に身延山山頂に出かけているが、身延山久遠寺と「ゆるキャン△」はコラボしている。


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俺が身延山へ行ったときも、山頂へのケーブルカーの機械室の隣に「ゆるキャン△」のポスターが貼られていた。


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若い子達は「ゆるキャン△」を真似するんだろうけど、実際に真冬のアウトドアとかは相当過酷な世界だと思う・・・でも高校生だからカップ麺とテントなんかでも楽しめてしまうんだと思う。

BS民放で「ヒロシのぼっちキャンプ」を見ても、いい歳のオッサンが誰も居ない殺風景な原っぱでスーパーの食材喰いながら孤独に焚き火やってるけど、全然楽しそうに見えないし、自分もやってみたいと思わない・・・若くて元気な高校生だから楽しいというか、若くて元気な高校生は何をやっても楽しいんだと思う。

俺の場合は奈良県には海がないので、高1の夏休み前にクラスメイト達と泳ぎに行く計画を立てて、お金がないので大阪の泉南方面の、お世辞にも綺麗とは言えない海水浴場にしか行けなくて、クラスの女子も誘ったけど全員に断られて男子ばかりで行ったけど、それでも楽しかった!


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あと、高校生ならちょっとしたことでも大冒険になる。

例えば主人公のリンちゃんは、免許取り立てで原チャリに乗って極寒の長野県まで片道150キロ走破してキャンプしているが、これって普通にホテルに泊まったとしても鉄人の領域だと思う・・・行きはルンルンなんだけど、調子に乗って遠出すると帰りが地獄なのがバイクツーリング。


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俺も原付免許を取って初めて走ったのが、エンジンが掛かる事を確認しただけの新車のホンダ・モンキーでのロングツーリングだった・・・でも、燃費とバイクの可愛さだけはリンちゃんの愛車ヤマハ ・ビーノに勝っていると思う。


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極寒の真冬に隣のクラスのY君と出かけたんだ・・・。


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奈良(大和郡山)~京都(木津~京都市~丹波~園部~舞鶴~天橋立)~福井(小浜~三方五湖)~滋賀(近江今津~琵琶湖大橋~草津~瀬田)~京都(宇治~木津)~奈良(大和郡山)というルートを民宿に一泊の計画で走ったけど、途中から雪が降ってきて宿に到着したときは寒さで身体がバイクに乗った姿勢で硬直していて真っ直ぐ立てなかった・・・深夜に出発して夕方に若狭に着くという、バイク初心者の俺には命がけの大冒険だった。

そして高校生はお金との戦い!・・・「ゆるキャン△」でも登場人物達が次々とキャンプの軍資金調達でバイトを始めるが、それが高校生の現実。

俺も高校生時代なんて幾らバイトしても楽器やエフェクター、バンドのリハ代に消えて優先順位の最後がガソリン代だった・・・ギターの弦なんて切れるまで張り替えられなかったし、ピックもすり減るまで使い続けるのが当たり前だった。

格好も気にしていられないというか、ビンボウだから最初から見栄えなんか頭になくて、冬場のツーリングとなると長靴にズボンの上から雨合羽、上半身は新聞紙をパンパンに詰め込んだビニールジャンパーという質実剛健な出で立ちだった・・・マトモなのはARAIのフルフェイスとグローブ位だった。


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なでしこちゃんもバイト探しで苦労していたが、当時の奈良県も田舎だからバイトが無くて、高校時代の俺はファミレスで深夜シフトのバスボーイをやっていたんだけど、皿洗い機が頻繁に壊れるから手洗いで常に手がボロボロで・・・それでも裏口でタバコを吸いながら夜空を見上げて次のツーリング計画を立てていた。

でも今振り返ると、高校生だったから大冒険だったんだと思う・・・大学生になってイタリアのバイクとかを乗り回すようになると冒険気分は消えてしまった。

ま、アニメの様にキラキラ輝く青春ではなかったけど、俺にもそういう高校時代があったのだ。