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金は凄く重い [日々のあれこれ]

中性子星の合体




金という貴金属のお話。

昔、金の価値が認められて貨幣なんかに使われるようになった頃から、採掘で無く人工的に作とうと様々な研究が行われた。

金を生み出す石の事を賢者の石と呼び、錬金術師達により賢者の石の研究がされてきたが上手く行かなかった。

最近では物理学の発展により、鉄より重い元素核種は中性子捕獲とベータ崩壊によって作られることが判っているものの、長い年月と膨大なエネルギーが必要であり、今の技術では採算が取れない。

海水中にも金が含まれているが、やはり採算が取れる抽出方法は見つかっていない。

つまり利益を考えると金鉱山から採掘するしか方法はなく、金の産出国では以前は南アフリカがトップだったが、最近は中国が世界一。

採掘される金は、火山が生まれてから約50万年ほどで、マグマから分離した金を含む熱水が地表に湧き出す途中で石英と共に割れ目に沈殿して出来るらしい。

宇宙では中性子星が合体する過程で多量に金が合成された・・・中性子星同士の衝突で大量の重い元素が宇宙にばら撒かれ、それらが合体して地球が出来たと言うことか。

そうなると、地球が出来る前に太陽系付近で中性子星の合体があったという事になる。

日本は江戸時代は佐渡金山が有名だったが、採算ベースに乗る金を全て掘り尽くし閉山、現在は鹿児島の菱刈鉱山や海底の熱水鉱床からの産出が期待されている。

以前親友で度仲間のKと伊豆に旅行に行った時、土肥金山という所で本物の金塊を見た

金の延べ棒が展示されていて、ケースの穴から腕を入れて持つ事が出来た。

当時はまだコロナ前で、俺も中国人旅行客に混じって金の延べ棒を持ってみたが、想像していたのと違って凄く重かった。

時代劇では盗人が千両箱を軽々と担いで走っているので凄く軽いイメージだったが、鉛より重い感じで驚いた(実際には鉛の方が重い)。

一攫千金という言葉があるが、金は魅力的なのだ。