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双子か? [日々のあれこれ]

2人のウルフ



今年の春のダイヤ改正で俺の長距離通勤は天国から地獄に変わった。

清瀬始発の新木場行きが無くなってしまい、超満員列車に立って長距離通勤している。

俺は毎回乗る位置を決めずに適当な位置に乗っていたが、春のダイヤ改正後から極力楽な場所を探して数ヶ月色んな位置に乗ってみて、現在の場所に行き着いている。

今の位置に決めて乗るようになってから、車内の様子を観察するように心がけた・・・もし座っている人の中で早めに降りる人を覚えれば、その人の前で立つに越したことはないと思った。

乗客の出入りが多い駅は、練馬、小竹向原、池袋、飯田橋、有楽町だけど、練馬で目の前の人が降りれば宝くじに当たったようなもので、普通は有楽町まで期待できない。

しかし、有楽町で空いている席を見つけたところで、そこから数駅で降りるので俺は座らない・・・立ったり座ったりするのが面倒。

しかしある時、特徴ある姿の若い男性が小竹向原駅の次の駅の「千川駅」で降りるのを目撃した・・・結構な「宝くじ」だと思った。

年齢はアラサー、痩せていてウルフっていうのかな?髪の毛をガーっと全部前に持っていって両目が隠れる不思議な髪型の男性が降りていった。


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その後も車内を観察していると、ウルフ君も毎回同じ場所付近に座っている事に気がついた。

しかし、ウルフ君が早めに降りる事を知っている奴が清瀬駅にいて、サッとウルフの前に立っているのも判った。

ある日、列車に乗り込むとウルフ君がいたのでラッキーと、前に立った・・・本当は連結部分の所に寄りかかる方が楽なんだけど、やけに揺れる池袋線のつり革を握って立っていた。

しかしウルフ君は千川駅で降りなかった!

・・・なんだ、ウルフは毎回降りる駅が違うのか?それとも、俺が目撃したときだけ千川に用事があったのか?と混乱した。

ある日、清瀬駅からいつもの列車の同じドアから乗り込むと・・・左右の座席にウルフ君が2人座っていた!

え?同じ様な格好の男が2人いたのかよ!と焦って、とりあえず俺がウルフ君だと思う方の前に立つと、清瀬駅から乗り込んだ男がもう1人のウルフ君の前に勝ち誇ったように立った。

俺の前のウルフは千川で降りなかった・・・!

ある日、清瀬駅からいつもの列車の同じドアから乗り込むと・・・やはり少し離れた場所に2人のウルフ君が座っていた。

俺は彼らを観察出来る位置に立って両者の違いを見分けようと頑張ってみたが、双子かよ!と思うほどうり二つで見分けられない・・・わざとか?と思うほど着ているシャツの柄や付けているマスク、靴も同じに見える。

そして先日、清瀬駅からいつもの列車の同じドアから乗り込むと・・・なんと2人のウルフが隣同士で座っていた!


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俺は彼らの前に立って観察した・・・離れた場所で見比べると同一人物に見えたが、2人並ぶとやや大きさが違って、着ているシャツも片方は半袖で片方は長袖、最も判りやすい特徴はビジネスリュックで、本物のウルフ君は肩から掛けたまま座り、偽ウルフは角張ったリュックを抱いている事に気がついた。


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ただ、この違いを清瀬駅から車両に乗り込む一瞬で見極めなければならない!

これは職場での仕事より大変なのだ。