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129億光年離れた星 [宇宙]

遠くを観測するってどういう事




アインシュタインは宇宙を膨張も縮小もしない一定の大きさの前提で相対性理論を考えたが、星々の重力で引っ張り合いになって少しずつ収縮するのでは?となって、縮む宇宙を一定の大きさに保つ為に宇宙定数というのを組み込んで帳尻を合わせた。

暫くして宇宙が膨張している事をハッブルが観測して、宇宙の大きさを一定の大きさに限定する必要が無くなって宇宙定数は外された。

しかし、その後観測機の性能の向上でハッブルの唱えた宇宙の膨張の理論値よりも実際観測される銀河の数が多いことになり、アインシュタインが破棄した宇宙定数を当てはめるとピッタリ当てはまった・・・これが1990年頃で、宇宙定数分だけ宇宙の膨張は加速しているのでは?となったんだけど、宇宙の膨張が加速している論文がノーベル賞を取るのは2011年で、90年当時の学会では全く相手にされなかった。

「一定」の膨張だと地球から見える銀河の数は少ないが、加速して膨張した「現在」から観る過去の宇宙は「一定」時より範囲が小さいのでより広い範囲の「過去」を観る事になり銀河の数が増える・・・そのギャップを宇宙定数が埋めた。

遠くにある星や銀河と、近くにある星や銀河が混在している事が話を滅茶苦茶ややこしくさせている。

今年NASAのハッブル宇宙望遠鏡が地球から129億光年離れた星を観測した。

ビッグバンが起きたのが138億年前なので、ビッグバンから9億年後の星という事になる。

最初の星の誕生はビッグバンから数億年後という事になっているので、9億年の差ということは宇宙が誕生してまもなく誕生した星を観測したという事になる。

太陽の寿命が約100億年なので、129億年離れた星は今現在は存在しない。

判らないのはハッブル宇宙望遠鏡で観測したという事は、129億年かけて地球にたどり着いたという事で、地球の年齢はおよそ45億年なので今から10億年前の地球にハッブル宇宙望遠鏡があればインフレーションの起きた位置から9億光年離れた位置の様子が観測されたという事で良いのかな?

それが正しければ、今から20億年前の地球にハッブル宇宙望遠鏡があればビッグバン以前の状況が判ったって事なのかな?

つまり、どれだけ高性能で遠くが見える望遠鏡をこれから開発しても、ビッグバンの瞬間とかは「手遅れ」で観測できないということなのかな?

でも、ビッグバンの9億年後の星を観測したって、これは大変なことやと思うよ。

おーん。