SSブログ

2022年MotoGP第14戦 サンマリノGP [モータースポーツ]

ミラーPP





毎年同じだけど、今年もドゥカティとイタリア人の為のサンマリノGPが幕を開けた。

予選はポールのミラーから7位まで全てイタリアメーカーが独占し、5位のアプリリアのヴィニャーレス以外全てドゥカティという、日本車ファンには寂しすぎるGPだった。


09.05.01.jpg


決勝はミラーが飛び出し、2位に来期はミラーに代わってワークス入りが決まったバスティアニーニ、3位に現在最も乗れているライダーのバニャイアというドゥカティの塊で始まった。

ミラーが転倒でバニャイアがトップ、2位にビニャーレス、それをバスティアニーニが追う展開。

バスティアニーニが残り8周でビニャーレスをオーバーテイク、来期のチームメイトのバニャイアを追うが、ギリギリの差でバニャイア優勝、2位にバスティアニーニ、3位ヴィニャーレスとなった。

日本車で唯一健闘しているクアルタラロは5位でゴール、2位のバニャイアと30ポイント差となりタイトル防衛が厳しくなってきた。

ホンダはマルケスが姿を現していたが復帰はまだまだ先で、来年のテストに間に合うかどうかという感じ。

ただ、マルケスが怪我で低迷している間に、MOTO-GPマシンの乗り方が激変している。

マルケスやロレンソの時代は極限までマシンを倒し込んで旋回し、マルケスなどは転倒したマシンを肘で立て直す荒技を使っていたが、最近のトップライダーのトレンドはマシンを余り寝かせずオフロードの様にリーンインで旋回している。

だから、マルケスの体調が万全になって復帰しても、ホンダ史上最低の戦闘力という問題以前にマルケスの「過去のハイリスクな走り」が、現在最強のバニャイアや新鋭バスティアニーニの速さと強さに通用するかははなはだ疑問。

気になるのはホンダが相変わらずマルケスをエースライダーと位置づけている事で、復帰すれば再び優勝争いに加われるとマルケスが戻ってくるのを待っている事。

他の連中が揃いも揃ってどうしようもないので、マルケスに期待するのは理解できるが、マルケスは現在問題になっている腕の問題に加え「目の神経の怪我」も抱えているので、また大きな転倒をすれば即長期療養になる可能性があり、これまでの守護神という万全さは消えている。

そして、今回2016年に定年退職した中本修平の後釜でMOTO-GPプロジェクトの指揮を執ってきたホンダHRCの横山健男氏の解任の可能性が報道された。

最近のHRCはレース参戦プロジェクトへの予算が激減し、MOTO-GPへの関心も薄れてきているので、マルケスとの契約が切れる2024年でMOTO-GP撤退を決めるのではと危惧されている・・・スズキも今年で撤退するし、ホンダはF-1も撤退している。

そうなると日本メーカーはYAMAHAだけとなる。

YAMAHAも撤退となれば、MOTO-GPはドゥカティのワンメイクになるかもしれない。

思うに、今がガソリンエンジンから電気モーターへの移行期というか、ガソリンエンジンの終焉期なので、4輪も含めモーターレースの様子が激変すると思う。

いずれにせよ、これまでのレースファンからすれば退屈な方向に傾きそうなのだ。