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父の日 [ノスタルジア]

喫茶店とコーヒー



先日6月19日は父の日だった。

子供の頃、父の日にプレゼントとしてタバコのパイプを買った事があった。

市販のタバコをそのまま差し込むタイプで、気に入らなかったんだと思う・・・父がそのパイプでタバコを吸ったのは見たことがなかった。

母が亡くなり、次に妹が亡くなり、うちの家族は俺と父だけになった頃、時々父の暮らす奈良に顔を見に行った時は、それまで話題にならなかった様な話をアレコレ聞いた。

うちの父は何でも好きなモノを買ってくれた・・・欲しいと思ったモノで買ってもらえなかったモノは無いと思う。

父と言えば喫茶店だった・・・子供の頃、父が出勤途中で電車に乗る前に忘れ物に気がついて電話が掛かってきたので、俺が届けに行くと父は俺を連れて喫茶店に入った。

時々家族で行く商店街の中にある大きな店で、フロアの中央に螺旋階段があって2階にあがれるしゃれた店で、父と二人っきりだと何か落ち着かなかった。

当時お気に入りだった「マロンパフェ」を頼んだのを覚えている・・・子供の頃の俺は喫茶店ではどの店でもマロンパフェ一択だった。

父は喫茶店が大好きで、父に連れられて中学生の頃から喫茶店でコーヒーを飲む様になった・・・慣れるまでは店によってはカフェインで頭痛が起きた。

母が亡くなって1人暮らしになっても、奈良に行くと朝になるとコーヒーを煎れてくれた・・・まさか父が煎れたコーヒーを飲むことになるとは、子供の頃は想像も付かなかった。

「豆だけはええのを買うてるねん」が口癖だった。


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俺も、コーヒー豆だけは妥協していないのだ。