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結末を知りたい [日記]

バスの行き先




Netflixの良いところは、映画などを見ていてつまらないと判断したとき、どうでも良いんだけど「結末だけは知りたい」と思えばサッと任意の位置まで飛ばせるのが気に入っている。

ただ、これが癖になると映画を真面目に見なくなる・・・音楽も同じでイントロだけ聴いて次の曲に飛ばすのが癖になると1枚のCDを3分で聞き終えてしまう。

でも、音楽と違って映画の場合は結末が知りたい。

バス停で烈に並んでいると、背後で2人の女性の会話が聞こえてきた。

そのバス停からは2つのルートを走るバスが来るんだけど、次に来るバスが自分の行きたい停留所に行くかが判らず、前の女性に尋ねたらしい。

確かに次に来るバスは、本数の少ない遠くまで行くバスなので特殊なルートを走る・・・女性が行きたい停留所方面には行かない。

しかし、質問された女性は「行きますよ」と言って、次に来るバスは本数が少なく通常走るルートとは少し違うが、行きますよと断言した。

そしてバスがやってきた。

乗り込むと、前方の座席に女性が前後に座っていて、前の座席の人がバスが走るルートを説明していた。

バスが走り出し、女性が行きたい停留所の手前で別方向に曲がった。

俺は案内している女性が自分の間違いに気づくかなと思ったが、別方向にバスが走っているのに自説を曲げず、バスは違うルートを走っているものの、結果的にはあなたの行きたい停留所に戻るみたいな説明をしだした。

そして次が俺が降りるバス停になった。

女性が行きたい停留所に行くとすれば、俺と一緒に降りるのが最も近い・・・それでも相当歩かなければならない。

バスが停留所に着き、俺はバスから降りた。

確かにバスは女性が行きたいバス停の方向に向いているが、あと数十メートル走れば再び逆方向に曲がってしまう・・・その時、ただの案内にしては度を超えた女性はどう取り繕うのだろうか?

結末が知りたかったのだ。