SSブログ

パラリンピックを見た [日記]

超人アスリート達の素晴らしさ



最近は職場のテレビで朝から晩までパラリンピックを見ている。

オリンピックでまともに観戦したのは野球位だったけど、パラリンピックは結構見ている。

選手達の障害の重さの公平性というのがイマイチ良くわからないので、戸惑う競技も多かった。

卓球なんて義足の選手と、どこから見ても障害らしきものが見当たらない選手が対戦しているのを見ると、見えない箇所に障害を負っているのは解っていても釈然としない。

車いすラグビーだ!

なんと、車イスで相手の選手の車イスに激突しても良い。

試合会場は車イスが激突する衝撃音が鳴り響いている。

特殊な車いすの車輪が壊れる程の激しい激突なんだけど、車輪の交換もスタッフが鈴鹿8時間耐久レース並みに素早く取り替えていた。

障害の重い人と軽い人、女性選手も混在していて適材適所に配置されている。

腕の入れ墨が凄い巨大なオーストラリア選手が「おら!そこどけ!」って爆走する車いすの行く先に、ローポインターと呼ばれる傷害の重い選手が車いすで妨害すると、勢いの付いた巨漢選手の車いすが吹っ飛んで転倒してしまう…足を引っかけて転ばす感じ。

腕が太もも程あるマッチョな選手も、車いすが転倒すると自力では起き上がれない!

日本チームは銅メダルを取ったが、3位決定戦で戦ったオーストラリアの屈強な選手達を、日本のか弱そうなローポインター選手が転がしたのは痛快だった。

陸上競技も凄かった。

目が見えない選手の横で伴走する人がいるんだけど、走る距離が長い競技になると伴走者が途中で交代する。

それでも選手の方が速くて、伴走者が散歩を嫌がる犬みたいに引きずられてゴールしていた。

車いすの競技は前輪がウイリーしてしまうのが難しいらしいが、こういうのはMOTO-GPの技術とか使えないのかな。

アンチウイリーで車高が下がったりすればかなり有利だと思うが、日本は2輪モーターレーシングの技術では世界一なので勿体ない。

痛快な競技もあった。

そして最も驚いたのがブラインドサッカー。

目の見えない選手が敵味方混在して1つのボールを全力疾走で追う。

俺みたいなニワカはルールも何も判らず、ただ試合を見て驚いているだけなんだけど、どうやらゴールキーパーだけは傷害の無い人らしく、選手達はキーパーが出す指示で動いているんだと思う…でないと走り回るうちにどっちがゴールかも判らなくなるはず。

しかし試合は大勢の人間がそれぞれ動くのでゴールキーパーが指示を的確に伝えられているとは思えず、転がるボールを敵味方が入り乱れて追うので激突になる。

ヘルメットなどの防具を着けずに正面衝突して吹き飛ぶんだけど、これほど危険で勇気が試される過酷な競技は格闘技でも無いと思う。

SAMURAI BLUEも彼等の100分の1でもガッツがあれば…走ってるのは海外組だけで、後は皆警備員の様に立っているだけだった…爪の垢でも煎じて飲めって思った。

人間は鍛えればハンデを超えて健常者より高能力になれるんだな!と驚いた。

彼等はまさに超人だ。

競技の素晴らしさが勝敗なんかを上回ってしまって、オリンピックの時の様な「日本頑張れ!」とか「金メダル!」とか、そんな小さな事はどうでも良くなってしまった。

世界中のアスリート達が光り輝く姿を見ていると、それを商品にして莫大な利益を上げているハイエナ共と同じホモサピエンスなのか?とDNAを疑いたくなった。

この世は矛盾に満ちているのだ。