別れの季節

出会いの季節





学校も卒業シーズンだし、会社なども人の入れ替わりがある「別れの季節」だ。

俺は常に先のビジョンを考える癖がついているので、別れると決まった瞬間から興味が無くなるので覚えていない。

学校の卒業式など、記憶喪失か？と思うほど何も覚えていない。

バンドでも苦手な別れが結構あった。

脱退することが決まっているメンバーと残っているライブを、やるのはキツかった。

大抵そういうのはツアー中で、連日移動とライブを繰り返すんだけど、ライブ後なんかに思いついた前向きなアイデアを伝えようとして「ああ、もうそういう関係では無くなるんだ」と思い出して力無く笑うみたいなのは、常に泳いでいないと死んでしまうサメみたいな俺には地獄だった。

別れには辛いものもある。

肉親との別れを除けば、飼っていたペットの死は二度と経験したくない辛さだった。

別れは基本寂しいものだと思うが、余り自分の中に残っていないのは出会いがあったからだと思う。

学生の頃は、学校を卒業しても進学したり就職した先で新しい出会いがある。

卒業式から間が無く入学式になる。

今思い返せば、中学の卒業より高校入学の方が覚えている…俺が通った高校は、俺が入学してやっと３学年が揃った新設校だったので「綺麗な建物」というのが今でも覚えている。

春は気ぜわしいのだ。