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これからの人達が選んだ道 [日々のあれこれ]

これからの日本



東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が、女性を蔑視する発言をした問題で辞任するそうだが、この手の問題発言をナチュラルに連発してしまう老害後期高齢者はまだまだ数多く生息しているんだと思う。

森発言がNGになったのは、昭和の時代で普通に通用していた感覚が令和には通じないという事なんだと思う。

女性を蔑視する発言に関しては、昭和のままアップデート無しで生きている天然老人にさしたる問題意識は無いんだと思うし、だからこそ失言を繰り返すんだと思う。

あるラジオ番組で、この昭和的感覚は今の時代には通じないというのが話題になっていた。

昭和時代には「日本人の心のふるさと」と呼ばれた国民的映画「男はつらいよ」の主人公「フーテンの寅」のキャラは、今の30才より下の世代には理解できないらしい…「何?この失礼な奴は」とドン引きらしい。

30年より以前は寅さんの様な人がまだ存在していた…俺の親戚に寅次郎みたいな人は見あたらなかったが、街には周囲に迷惑を掛ける馬鹿が居た。

しかし、今時職場でも露骨に失礼な奴は見かけない…いるとすれば街で見かける社会からリタイアした老人達で、昭和マインドの日本人達も高齢化が進み絶滅危惧種になりつつある。

つまり、30年前から日本人は「迷惑な奴がいても我慢する社会」から、「皆に迷惑を掛けずに暮らす」社会を選択した。

1957年生まれの高橋留美子先生の名作「犬夜叉」の主人公犬夜叉は、四魂の玉のかけらを探す仲間達に対して好き勝手な振る舞いをする昭和感覚の荒法師系ヒーローだが、1989年生まれの吾峠呼世晴先生の名作「鬼滅の刃」の主人公炭治郎は自分や妹の禰豆子が鬼殺隊の仲間達に迷惑が掛かる事を常に気にしている令和感覚のヒーローと、時代の変化は漫画にも色濃く反映されている。

これからの日本は感情より理性が求められ、キョロ目で周囲との距離をを伺いながら堅苦しいコンプライアンス意識の囲いの中で息を殺して暮らすスタイルが加速するだろう。

怖いのは、社会が規律で雁字搦めになればなるほど、他人には法令遵守を押しつけ自分は平気で嘘を付く様な輩が社会の頂点に容易に君臨出来る事で、誰も殴れないルールの中で、笑いながら人を殴る奴が勝ち上がっていく世の中になるだろう…というか、既になっている。

しかし、それも多数派となった今の若者達が選択した生き方だ。

昭和感情丸出しの生物である俺なんかは、そろそろスクラップなのだ。