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クリスマスケーキを喰った [日記]

ラジオの思い出[ぴかぴか(新しい)]





コロナ感染者が過去最大の記録を出し続ける中でのクリスマスだった。

俺は仕事で職場でのクリスマスで、同僚がコンビニでショートケーキを買ってきてくれた。

殺風景な職場でオッサン同士が力なく笑いながらイチゴケーキを食べていて、ふと忘れていた過去を思いだした。

俺が幼少の頃、クリスマスは母親が大きなクリスマスツリーを組み立てる事から始まった。

重い台にツリーを差し込んで、モールやピカピカ光る電飾を巻き付けて、一番上に銀色の星を取り付ける。

クリスマスの数日前に完成させて、寝るときに電飾を付けっぱなしにして部屋の灯りを消すと雰囲気が盛り上がった。

クリスマスケーキは、毎年同じ所で買っていた…ロシア人のシェフが作るケーキで、俺にとってそこのケーキが最高だと思っていて、東京に住む様になってからその店を探したが見つからなかった。

子供の頃のクリスマスプレゼントで最高に嬉しかったのは、トランジスタラジオ。

9ボルトの電池で動く、手のひらに乗る小さなラジオだったけど、それがその時の俺にピタッとはまった。

バックパネルを外すと、電子部品がビッシリ並んでいた…それを見て気が狂うんじゃないかと思うほど嬉しかった。

それから、俺はラジオ放送を聴くようになり、やがて中学に進学すると無線部に入って真空管の短波ラジオを組み立てたりするようになった。

俺が今でも機械にアレルギーが無く、楽器の電子部品改造などを自力で出来るのも、あの小さなラジオのおかげだ。

コンビニのプラスチックのフォークにイチゴを刺しながら、災害用のラジオが欲しくなったのだ。