2020 MotoGP 第12戦 テルエルGP

中上貴晶PP




予選は中上が初ポールを決めた。

MOTO-GPクラスでの日本人のポールは、04年の玉やんまで遡る16年ぶりの快挙！

予選2位はモルビデリ、3位は今期好調のスズキのリンスが入った。





決勝は、俺の予想を反して中上が好スタートを切ってホールショットを奪った！

中上の背後に、今年はトップ集団の常連となっているモルビデリとリンスが迫る。

まだ燃料タンクが重くタイアも冷えているはずなのに、大丈夫かなと思っていると5コーナーで転倒リタイア！

中上は何かに追われる様にスピードを上げ続け、スロットルが戻らないのか？ブレーキトラブルなのか？と思わせる程凄い勢いで５コーナーに飛び込み、当たり前だけど曲がりきれなくてアウト側に膨れてフロントをロックさせて転倒、凄い勢いでマシンと共にグラベルに一直線に滑っていった。

レース開始からあっという間の出来事だった…昔、マイク・タイソンなどの試合だと、試合開始のゴング前にWOWOWエキサイトマッチで解説のジョー小泉さんが「良いですか皆さん、一瞬で終わりますので目を閉じずに集中してください」と言っていたが、まさに「お！始まったか！よし！」とテレビ画面に身を乗り出したら既に中上が滑り終えていた感じ。

中上がスタートで飛び出した時はマシンかタイアに何か特別な秘策があるのか？と思ったが、結果は中上のお粗末な凡ミスだった。

誰かが中上を落ち着かせないと！

しかし、これで中上は一発の速さは証明した…今度はレースを組み立てる、明確なタクティクスに基づいたクレバーな走りを見せて欲しい。

中上が転倒で、モルビデリがトップ、リンスが追う展開に。

モルビデリはロレンソを思わせる滑らかな走りでトップを堅持、2位リンス、3位ザルコ、4位ヴィニャーレス、後方からミルとマルケス弟が追い上げる。

マルケス弟が転倒リタイア、ビニャーレスとクアルタラロも後方に沈んでいく。

独走のモルビデリが余裕でゴール！

2位にリンス、3位にミルが入り、チャンピオンランキングはミルがトップを守った。

今年はスズキ勢を応援しているので凄く嬉しい…スズキは2台しかエントリーしていないのに頑張っている。

ミルのチャンピオンが見えてきたのだ。