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エドワード・ヴァン・ヘイレン死去 [音楽]

ロックギターの革命児[exclamation]


ロックバンド「ヴァン・ヘイレン」のギタリスト、エドワード・ヴァン・ヘイレンさん(以下エディ)が亡くなった、合掌。

俺はヴァン・ヘイレンというバンドには余り興味が無く、アルバムも一枚も持っていなくてライブを観たのもサミー・ヘイガー時代の時にビデオで見ただけ。

最初に動くヴァン・ヘイレンを見たのは、当時やっていたバンドの元44マグナムの人にダビングしてもらったライブビデオだった…何度もダビングしているので、画質が凄く悪かったのを覚えている。

来日公演には1度も行ってない。

底抜けに明るく、元気で陽気なアメリカン・パーティーバンドという雰囲気が受け付けなかった…特に男性ホルモンの塊みたいなデイヴ・リー・ロスの歌がダメだった。

だから、マイケル・アンソニーが抜けた辺りから完全に意識から消えていて、エディが喉頭ガンと肺ガンで闘病中とは知らなかったので突然のニュースに驚いた…まだクラプトン、ペイジ、ベックが生きているのに、65才は早すぎる。

エディの凄いところは、ヴァン・ヘイレンのほとんど何も知らない俺みたいなのでも相当影響を受けている所で、ロックギターの演奏技術に大革命を起こしたスーパーギタリストだった。

エディ登場までのハードロックギタリスト達と、エディとの違いは数え切れないほどあるが、最大の違いはサウンドで、俺の知る限り最初に「ハイゲインサウンド」で弾いた人だと思う。

早速有名ミュージシャン達が色んなコメントを書いていて、大半はヒット曲「jump」や「Panama」とマイケル・ジャクソン「ビート・イット」のソロへのコメントばかりだけど、リアルタイム世代の俺なんかは、ファーストアルバムが衝撃だった。

エディといえば当時「ライトハンド」と呼ばれたタッピング奏法や、クラシックの演奏の様な独特のリズムが有名だけど、俺はギターサウンドに驚いた。

今聴いてもヴァン・ヘイレンのファーストアルバムの「ユー・リアリー・ガット・ミー」とかのギターサウンドは凄いと思うが、当時はどうすればMarshallからあんな音を出せるのか?が長い間ギター仲間達との話題になっていた…結局は真空管への電圧を下げていて、同じ効果を得るために俺の使っているROCKTRONのVooDu Valveは真空管への電圧の可変が出来るようになっている。

極力オーバーダビングをせず、パンポットを端にずらしてオーディオのスピーカーがギターアンプみたいになって聞こえたのも衝撃だった。

俺なんかもエディサウンドを出したくて色々試みてみたが上手くいかず「あの音はあの曲の中で聞こえる理想的なバランスであって、仮に俺が同じ音を作れたとしても俺のバンドで鳴らして同じには聞こえない」と、つまり極上のサウンドではあるが、それはヴァン・へイレンというバンドの編成や楽曲も大きく関係していると自分に言い聞かせた。

俺なんかが思うに、フレーズや指の動きなどは「神」と呼ばれるマイケル・シェンカーと似ているが、マイケルとの差はシャーベル製の「フランケンシュタイン」というボディに直付けのハムバッカーとフロイド・ローズの組み合わせからの「超ド派手」な華のあるプレイだと思う。

エディの事を殆ど知らない俺なんかでも、ストラトにハムバッカー+フロイド・ローズで、ピッキングの速いのをお客さんに見せたい時はハミングバードピッキングで派手に弾いていた。

俺の場合ストラトにハムバッカー搭載はジューダス・プリーストのグレン・ティプトン、フロイド・ローズはブラッド・ギルスなんだけど、今では当たり前になってしまったこの組み合わせはハードロックギターの真理だと思う。

そして、どういうわけか昔の曲を聴くと、その曲を聴いた当時を想い出すが…俺もこれまで数え切れないほどのバンドとライブで対バンしたけど、最も多かったのはエディタイプの人だったと思う…エディは皆のアイドルだった。

俺なんかもストライプのストラトを弾いていたよ…。


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さて、ここまで俺の拙い文章を読んでくれた人たちに、俺が演奏するヴァン・ヘイレンを聴いていただく。

ヴァン・ヘイレンの曲は色んなバンドで弾いているが…聞かせるほど弾けているのが無い。

そこで、演奏の出来は目をつぶってもらうとして、どうせなら意外というか、最もヴァン・ヘイレンから遠そうなバンドでの珍しいテイクを選んでみた。


MargeLitchで「Runnin' with the Devil」。


憧れのスターが消えていくのは寂しい。

エディさん、夢をありがとうなのだ!