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プリアンプ理想のハイゲイン [ギターの話題]

メタルサウンドの心臓部[るんるん]



以前やったDTM研究会のプリアンプ企画、「理想のプレキシサウンド」でROCKTRONのVooDu Valveで挑戦したけど、今回はメタルサウンドに欠かせないハイゲインサウンドに挑戦。




バンドでギターを鳴らすとなると何が一番難しいかといえば「音作り」だと思う。

特にジャンルがメタルだとハイゲインなズガッ!とした音が欲しいんだけど、これがナカナカ思うようにならない。

自宅で小さな音で指を速く動かすだけならYOUTUBEに出てくる人たちが一番上手なんだろうけど、それと同じ事をステージの上で大音量で出来るのか?となるとハナシは全く別の問題になる。

俺なんかも、ライブハウスなんかで対バンのギターの力量を見極めるのは10秒程で判る。

蚊の鳴くような音しか出ないアンプに向かって首かしげている様なのは幾ら器用に指先が動いても何とも思わないが、キャビから一発ズガッ!と音が出ると「こいつ出来るな」となる…細かいプレイも重要なんだろうけど、お客の耳にズガッと応えなきゃ意味がないのがメタルだ。

ぶっちゃけアマチュアとプロの差は「大音量での音作り」に尽きると思う。

ハイゲイン系の元祖はMesa BoogieのRectifierだと思うが、それに対抗してMarshallもJCM-900のマイナーチェンジ時にアメリカ製のチューブを搭載したりして歪みを強化していた。

Marshallに限っていえばJCM-800から、それまでとは違う質感の歪みになったと思う。

特に前段で使うエフェクターの許容範囲が広がったので、皆が色んなブースターやオーバードライブを使うようになった…それ以前のMarshallは前段に何を使っても効果の差が少なかったと思う。

JCM-900でハイゲイン系の歪になったのがJCM-2000で完成する感じで、フットスイッチでクランチとリードに切り替えが出来るようになった。

現行発売のJVMは色んな意味でちょっとやり過ぎ感があるが、色んなジャンルの人が出入りする練習スタジオなどには適しているんだと思う。

さて、モダンな歪みを自宅でどう作るか?だが、今回のテーマはアンプが歪んでナンボなので、我が家のアンプで最も最凶に歪むROCKTRONのPIRANHAを引っ張り出してみた。

PIRANHAに関しては、10年前に当ブログでコメントしているが、今もその印象は変わらない。


ただ、最近ギターを初歩からのリハビリで、俺が歩んで来たルートとは違うルートを歩んでいる現在は、歪みに関する感覚は10年前の俺とは別人になっているので、PIRANHAに関しても新しい発見はあった。

俺がPIRANHAをバンドのレコーディングやライヴで使わなかったのはセッティングの難しさで、入力のレベルに凄く敏感でサッとセットしてサッと音を出すのは厳しいと思った。

しかし、自宅DTMで鳴らずのであれば、幾ら大がかりになっても問題無い…バンドで使うことを前提とするから使わなかっただけ。

10年前のレポートでは、歪みに関しても辛口トークだけど、確かにPIRANHA一発で全てを完結させようとすると厳しい。

しかし、前段にオーバードライブを挟むと大化けする…超ゴキゲンになる。

今回はMaxonのTube Screamer「ST-10」をツマミは全て中立でPIRANHAの前段にかましてみた。

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BOSSのSD-1も試してみたが、ノイズが多く、音が薄くなった…こういうのは相性なので一つのエフェクターを試してあきらめるのではなく色々試す事を勧める。

PIRANHAの歪みはクリーンとリズムとハイゲインの3つのモードがあるんだけど、前段オーバードライブだとMarshallでいえばクランチのリズム・モードでも十分な感じ。

そのままハイゲイン・モードにすると、歪み過ぎるので「抑える」という嬉しい作業となる。

もし、PIRANHAをライブで使うとなると、前段のエフェクターのコントロールとPIRANHA本体のコントロールに加え、空間系などのエフェクターのコントロールが必要になると思う。

PIRANHAの場合、センド&リターンが付いていて、そのON/OFFも記憶しMIDIでコントロール出来るので1アクションで全て切り替えたいなら「MIDIの付いたループスイッチャー」があればなんとかなるかもしれない…かなり大がかりなセットになりそうだけど、挑戦するのも楽しかも。

いずれにせよヘヴィーメタルのギターサウンドは歪みが決まらなければ話にならない。

「歪み過多」と「音抜け」という相反する条件の僅かな隙間を狙うのがポイントなのだ。