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盛りだくさんな話 [日々のあれこれ]

水戸黄門 第25部[TV]



職場の休憩室で寝転がって、大好きな「水戸黄門」を見ていた。

今は、俺が一番好きな佐野浅夫さんが黄門様のシリーズ。

助三郎があおい輝彦さんで格之進は伊吹吾朗さん、あおいさんは殺陣がユックリ踊っているみたいで上手くないけど主題歌の歌唱力は歴代で一番、伊吹さんも歌は上手で無骨な格さん役も似合っている。

水戸黄門も佐野浅夫シリーズまでで、それ以降は中谷さんの弥七や八兵衛もいなくなるし、音声もモノラルからステレオに変わり画質もガクッと上がってシックリ来ない。

この「最後の黄門様」を見れるときは自宅でも極力見るようにしているんだけど、現在25部で高松への旅。

中谷さんの体調が悪いのか、毎回の出演では無く少ない戦闘シーンもキビキビ動くエキストラの後ろ姿とバストアップの中谷さんの絵で編集している…剣客商売の最後の方の藤田まことさんと同じで、ヨレヨレの足だけはカメラワークで誤魔化せない。

25部の特徴は毎回話が込み入っている事で、黄門一向が奈良の吉野を訪れたときなど、可哀想な境遇の若い兄弟の妹が「あたいはお代官さまのお相手を務めて、こんな田舎じゃなく町に出て綺麗な着物や美味しいものを食べて面白可笑しく暮らすんだ!」と、自発的に悪代官にすり寄る馬鹿娘が登場したりと、それまでに無いトンデモストーリーが目立っているだけに見逃せない。

そして遂に、罰せられる奴がいなくなる話が登場した。

水戸黄門は毎回40分頃から悪党のいる所に黄門一向が現れて、これまでの悪行の数々を暴露する展開になる。

正体が黄門様と知らない悪党は、真実を知っている黄門一向を「え~い!この怪しげな田舎爺を斬り捨てい!」と殺そうとする。

そこで黄門様が決まり文句の「助さん格さん、懲らしめてやりなさい!」と号令を掛けてチャンバラになる。

第25部になると体調の悪い中谷さん演じる弥七は滅多に登場せず、由美かおるの「かげろうお銀」と野村将希の「柘植の飛猿」が戦闘に加わり、黄門様の「助さん格さん!もう良いでしょう!」で戦闘が終わり、助さんと格さんが「静まれー!」を連呼しながら黄門様が一段高い場所に移動して、その両脇に助さんと格さんが立つ。

格さんが印籠を出して「この印籠が目に入らぬか!」で一同の動きが止まり、「ここにおわすお方をどなたと心得る。恐れ多くも先の天下の副将軍水戸光圀公にあらせられるぞ!」と言うと、助さんが「ご老公の御前である、頭が高い!控え居ろうっ!」となって、黄門様が悪党にこれまでの悪行を正すと、悪党は覚えがないとしらを切る。

すると八兵衛や弥七などが証人を連れて現れ、悪党は「恐れ入りました」と観念、近くにいた与力などが悪党一味に向かって「引っ立てい!」となる。

しかし、今回見たのは明確な悪役が登場しなかった。

配役が良く、年老いた陶芸職人役を今福将雄さんの名演技で格調高く締まった内容だった。

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しかし、明確な悪事を働く悪役がハッキリしない。

最後の殺陣のシーンは、助さん格さんも誰と闘うのかハッキリしない状況での無し崩し的な戦闘開始となった。

戦闘後も引っ立てられる人が不在のまま、今福将雄さんの迫真の演技だけが目立つ中で佐野浅夫さんの笑顔のアップとなった。

とにかく45分で消化出来る内容の量では無かった。

良い話だったので90分スペシャルにして欲しかったのだ。