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アンプ考察 [ギターの話題]

リアルチューブ[るんるん]


久しぶりの休日なんだけど、コロナで自宅に引きこもっている。

昨日は取り憑かれた様に部屋を整頓して、掃除機をブン回して、台所をビカビカにしたんだが、今日は朝からギターアンプについて少し考えてみた。

昔はライブにしろリハーサルにしろ、現場にろくなアンプが無かったので色々大変だった。

ライブは自前のアンプを持ち込み、リハーサルでは…昔のスタジオなんてYAMAHAのF100とかのトランジスタアンプが定番だったから、自前のチューブアンプとは別にトランジスタアンプ専用のエフェクターボードを使ったりしていた。

今は、何処にでもMARSHALLの2000とかが転がっているから、わざわざアンプを運ぶ事も無くなった。

その代わりに、エフェクターでの音作りに拘れる時代になった。

小型で高性能なペダルが増えたので、エフェクターボードにループスイッチャーで組み込めば細かいところまで拘れる様になった。

また、マルチエフェクターも、憧れのビンテージアンプなどの音が簡単に得られる様になった。

俺は、重いエフェクターボードを持ち歩くのは大変なので、小さなフロアタイプのマルチエフェクターを練習用で使っているが…これがライブとなると話は変わってくる。

最近のマルチエフェクターは、よりリアルにアンプをモデリングしている…もう入手できないビンテージアンプから最新の機種まで組み込まれていて、実に良くできている。

ただ俺は、世界の名器と呼ばれるアンプの音が気に入っている訳でも、欲しいわけでもない。

そしてリアルエフェクターでもマルチエフェクターでも避けて通れない問題がある。

例えばライブハウスやリハーサルスタジオにあるMARSHALLを使って音を使う場合、アンプをクランチにして前段でオーバードライブ系で歪みを作るのが定番だと思う。

しかし、この方法ではエフェクターボードでもマルチエフェクターでも空間系、特にリバーブやディレイが厄介になる。

アンプ前段で作るディレイの返りが、アンプで歪んでしまう。

しかもJCM-2000だと、クランチを浅めにしてもコンプレッサーが掛かった様になるので、本来は空間を演出するディレイ音がクシャッと縮んでしまう。

これを解決するには、アンプのセンド・リターンに空間系を組み込まなければならないが、ライブなどで借り物のアンプで複雑なことはしたくない。

そうなってくると、歪み&空間系の音を極力無脚色で歪まないパワーアンプで増幅させるのが現実的というか、手っ取り早いと考える…薄暗いライブハウスのステージで、本番前にアンプの後ろでガサゴソ出来ない。

幾ら高性能でも欲しい音が作れないマルチエフェクターを諦めて、好きな音が出るアンプを探すと…やはりROCKTRONのVooDu Valveになってしまう。

これはデジタルなのでレイテンシーの存在で使わなくなったんだけど、最近知り合った馬鹿テクのギタリストさんが「俺はレイテンシーは気にならない」という言葉で…俺も気にならなくなった。

久しぶりにVooDu Valveを引っ張り出して鳴らしてみたが、やはりモデリングより本物の真空管の音は良い…幾ら技術が進化しても真空管の「暴れ方」とか「生き物」って感じは再現できないのかも。

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最近の中華製機材と違ってど真ん中のメイドインUSAなので…腐っても鯛だと思う。

少しVooDu Valveに拘ってみるのだ。