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マンモス展に行ってきた [日記]

日本科学未来館[雪]


連日暑い日が続くので、マンモスでも見れば涼しくなるかと、旅行仲間のKかとお台場に出かけた。

東京に住んで30年以上になるが、お台場は東京に住みだした頃に一度だけ車で立ち寄っただけで、ゆりかもめに乗るのは初めて。

大江戸線の汐留駅でゆりかもめに乗り換えようとしたんだけど、これが判らない…RPGの難しいダンジョンって感じ。

特に複雑なルートでは無いんだけど、案内が無いので全く判らない。

大江戸線の駅構内にあった案内だけで、駅から出ると案内が消えて「このまま歩いているとそのうち次の案内があるんだろう」と思って歩き続けるが、出てこないので不安になって暇そうに立っている警備員に聞くと、とっくに通り過ぎていた。

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歩いてきた地下道を逆に戻って歩くも、やはり何の案内も無く、そのままでは降りた大江戸線の汐留駅に戻ってしまう。

周囲を見渡すと、先ほどと同じく、何のためにそこにいるのかが全く判らない謎の警備員が暇そうにボーッと立っているのでゆりかもめの乗り場を聞くと、全く存在感のない細い通路を指さして「エレベータに乗ってください」と投げやりに言った。

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え?この寂しい通路の先にゆりかもめの駅に向かうエレベーターがあるの?と思って進むと、数人も乗れば満員になってしまう小さなエレベーターがあった…この辺りは朝の通勤ラッシュ時はどういう状態になるんだろうか?

エレベーターで2階に上がると、ゆりかもめの乗り場が見えた。

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初めて乗車するゆりかもめは蒸し暑い日だったが、そこそこ混んでいる車内の冷房の効きが悪くてとてもじゃないが「新都市交通機関」という印象は感じなかった。

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テレコムセンター駅で降りると、広大な駅周辺に誰もいない…。

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人の生活感が無いのは、恐らくゴミの埋め立て地なので有毒ガスなどの問題で居住地区で無いからかもしれない。

近代的な施設のビルが乱立しているんだけど、まるで映画のセットの様に無機質だった。

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チケットを買って日本科学未来館に入る…トーハクの特別展と比べると全然人が少ないが、係員の多さに驚いた。

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館内にいる人の大半は中国人で、白人もチラホラいたが、トーハクに大挙押し寄せる暇をもてあました物見遊山な年金生活者は見かけなかった。

最初にいとうせいこうのパネルがあって、仏像以外にも色々やってるんだなと思った。

今回の展示会の目玉はシベリアの永久凍土から発掘された世界初公開を含む「冷凍標本」の展示で、マイナス20度の部屋の中に入れたマンモスをガラス越しに見るときに、ガラスが曇らないような特殊な設備が大変なので、日本初公開なんだそうだ。

マイナス20度の中に展示されていたマンモスの鼻なども、かなりリアルに残っているのには驚いたし、マンモスの毛も触ることが出来た…結構硬くてごわごわしていた。

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マンモスの牙は凄かった。

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レプリカのマンモスは大迫力だった。

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興味深かったのは、展示されているものよりも各コーナーでエンドレス再生されているビデオで、日本とロシアの共同チームがマンモスを発掘している様子が凄かった。

永久凍土の中から発掘されるマンモスは保存状態が良くて、凍っていない血液まで採取出来ているから、DNAの操作でマンモスを復活させる事が出来るかもしれない。

最後に物販コーナーがあって、マンモス関係のグッズが異様に充実していたが、欲しいと思ったのはマンモスと無関係なカンブリア紀の生物のフィギアだけだった。


他の常設展示も見ようという事になって、上の階に進んだ。

かなり前から見たかった地球儀を間近で見ることが出来て感激!

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運慶のテレビ番組にも出演しておられたロボット専門家の石黒浩氏の不気味なアンドロイドが動いているのが良かった。

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楽しいアシモのショーも行われていたが、観客の大半は中国人と遠足の学生だった。

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でも、経済や科学で日本をとっくに追い越している中国の方がもっと凄いロボットが沢山あるはずなのに、何故わざわざ日本の遅れた科学技術なんかを見ているのか凄く疑問だった。

筑波で見たのに似ている宇宙ステーションもあった。

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素粒子ニュートリノの観測でノーベル賞を取った梶田先生のスーパーカミオカンデの光電子増倍管だ!

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食事はガラガラの食堂でハンバーグを食べた。

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遠くに新しいガンダムが立っているのが見えた。

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ただ、お台場に点在するモノ全てが最近作られた無機質な世界に見えた。

お台場は休日は混むのかもしれないが、生き物の気配が薄い気がして何か寂しくて心細かった。

確かに日本科学未来館には日本の未来がある気がした。

人口が激減した街で、中国人だけが元気にウロウロしている日本の未来を見た気がしたのだ。