瞑想

雑念を取り払う


俺は時々何の脈絡も無く突然昔の嫌なことを思い出したり、今解決できない数日後の事が不安になったりなどの雑念で疲れる事が多い。

特に、忘れていた嫌な記憶がフラッシュバックするのは疲れる。

このストレスが何とかならないかとひょんな事で知り合った自称セラピストに聞いた事があったが、何やらワアワア奇妙な事を言うだけで何の解決にもならなかった。


しかし、最近それが脳のアイドリング時に引き起こされる現象な事を知った。

ここ10年で脳の研究はかなり進んでいて、色んな事が判ってきている。

脳は常に何かあれば即動き出せるように車のエンジンでいうアイドリングの状態で待機していて、これをデフォルトモードネットワークと呼び、この状態の時に脳の中では様々な雑念が浮かび、それがストレスとなる…つまりアイドリング時に脳が働きすぎるのが良くない。

そこで瞑想を行うと、脳の無駄なアイドリング回転数を抑える事が出来るようになり、ストレスに強い脳になるらしい。

瞑想から宗教的な部分を取り除いたのを「マインドフルネス」と呼び、雑念に飲み込まれている状態から外に抜け出る事が出来るようになる。




自然の森林などで五感を使って色々感じながら散策するのも、この瞑想と同じ効果がある事が判っているらしい。

そういう意味では、我々は五感を使わなくなっている。

今時は歩くときもスマホを見ながら、つまり何かを考えながら歩いていて、それは脳を使いすぎているんだそうだ。

ただ、馬鹿の歩きスマホは論外として、俺なんかは脳のアイドリングの不安定さから来る妄想が創作に繋がっていると思っている…俺なんかが曲を作るときは夢うつつ的な妄想状態の中から浮かんでくるモノをピックアップしているので、脳がクリアになってしまうと何も浮かばなくなるんじゃないか？と思わないでもない。

多くの有名な作家達も、妄想に取り憑かれて自殺しているのを考えると、創作にとって妄想は必要悪かもしれない。

いずれにせよ、脳の世界は奥が深いのだ。