SSブログ

ダークエネルギー [宇宙]

宇宙の正体[夜]


人間の性質に謎解明という欲求があると思う。

最近久しぶりに通勤時に宇宙関係の本を読み直したり、録り溜めたBlu-rayで宇宙関係の番組を見たりして宇宙がマイブームになっている。

まだまだ我々人類が知らないことは多く、その代表が宇宙だと思う。

天文学は望遠鏡の性能の向上と共に劇的に進化する。

今は世界中に高性能な天文台があり、宇宙空間にもハッブル宇宙望遠鏡などが打ち上げられていて、それまで観測できなかったモノが次々と解明されている。

そういう意味では天文学はこれからもテクノロジーの進化と共に新発見や、新学説が出てくる面白い分野だと思う。

現在世界各地の天文学者達が頭を抱えているのは、宇宙の状態…これは世界中の優秀な学者達が懸命に追求しているが、お手上げ状態らしい。

宇宙空間に星や星の集団である銀河などが点在しているが、それらが浮かんでいる宇宙空間には何があるのか?という事で、昔は「真空で何もない」って事だったんだけど、どうやらダークエネルギーという重力に反する力が宇宙全体に浸透しているらしい。

東京大学名誉教授の佐藤先生が言うには、ダークエネルギーの正体は真空のエネルギーだと唱えておられる…つまり何もない空っぽのはずの真空も物理的な実態であるということらしい。

実験装置で真空空間を作っても、真空を作った瞬間は小さなエネルギーが生まれては消える事が繰り返されている。

ところが希に生まれたエネルギーが消えずにバランスを失う瞬間がある。

すると、そのエネルギーによって、空間が信じられないほどのスピードで膨張を始める。

バランスを失った真空のエネルギーは10の34乗分の1秒という、一瞬のうちに銀河を幾つも飲み込んでしまう程に膨れあがるらしい…これがダークエネルギーで、ダークエネルギーが空間を急膨張させるインフレーションは、同時に莫大な熱を生み出し、それが宇宙の始まりビッグバンなんだそうだ。

つまり、ビッグバンから始まった真空空間が増大し続けた中に我々はいる事になる。

ダークエネルギーという存在はこれまでの物理の法則では計れないシロモノで、体積が増加しても密度が一定という謎の物質…例えばカップの半分にブラックコーヒーを入れて、ミルクを注ぐとカップ全体の量は増えるがコーヒーは薄くなるが、ダークエネルギーはそうならない。

宇宙が膨張すればするほど新しいダークエネルギーが生まれているかの様に密度が保たれている…どこからとも無く新しいダークエネルギーが現れて密度は一定のまま力が強くなる。

宇宙が広がればダークエネルギーも増える、つまり何もないところからエネルギーが生まれている…これが人類が直面する宇宙最大の謎。

またダークマターという強い重力を持つ暗黒物質というのがあり、暗黒物質による宇宙の構造の時間的な変化を観察することでダークエネルギーの姿を捉えようと、南米チリのアタカマ砂漠の標高5640メートルのチャナントール山頂に天文台が作られている。

宇宙の質量とエネルギーに占める割合は、原子等の通常の物質が4.9%、暗黒物質(ダークマター)が26.8%、ダークエネルギーが68.3%と算定されているが、観測できているのは4.9%で残りの90.6%は観測できていない。

つまり我々は夜空を見上げているが、殆ど何も見えていない事になる。

04.22.01.jpg


ハナシがここまで来ると、ビッグバンから膨張し続けるダークエネルギーが限界に達すると、風船が破裂する様に全てが一瞬で終わってしまうんじゃないか?と思ってしまう。

ただ、宇宙の大半がエネルギーという事になれば、それを活用する事が出来れば我々の資源は無限にある事になる。

調べれば調べるほど、宇宙は謎なのだ。