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気分転換 [日記]

自宅でくつろぐ[喫茶店]


父の葬儀を終えて自宅に戻った後もドタバタしていたが、少し落ち着いてきた。

東京に持ち帰った関西式の小さな骨壺は、俺の仏像コレクションのケースの前に置いている。

それだけ見れば、なんか凄く豪華な感じで、俺が死んだときこそそういう感じにして欲しい理想型になっている。

我が家の本尊である東大寺公認フィギアの月光菩薩の前で、天燈鬼・龍燈鬼が守ってくれている。

これが他人の骨壺だったら気味が悪いんだろうけど、不思議なことに自分の肉親だと全然問題ない。

埋葬の件は、墓を作っても面倒をみる人がいないので永代供養な所にお任せな感じ。

母親が入っている所に入れる方向で大まかな打ち合わせも済ませているので、奈良の寒さはこりごりなのでもう少し暖かくなったら奈良に行こうと思っている…安い宿が取れて見仏も兼ねた旅行になれば最高だと考えている。


俺は疲れているんだろうけど、とにかく東京に戻っても爆速で一軒家を整理した「テキパキ度数」のブレーキがきかなくて、奈良からの勢いのまま部屋の模様替えを敢行した…ちょっと落ち着ける部屋にしようと思った。

今回は楽器演奏に特化した自宅スタジオから、リラックスルームに変更し「くつろぎ」をテーマに色々やっている…何かに没頭していないと、色々考えてしまうだろうからテキパキと部屋を片付けた。


そして今、俺は数日前から見たかったスタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」を見ている。

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部屋中にヨハン・シュトラウスⅡ世の優雅なウィンナ・ワルツ「美しく青きドナウ」が流れている…心から癒される。 

持っているDVDの音声が英語だけしか無いのも良くて、字幕を出さずに画面を眺めている…日本語だと意味がわかるので脳が反応してしまうので丁度良い。

数日前、誰もいない静まりかえった極寒の一軒家の中で、ただひたすらこの映画が見たいというか…「コーヒーか何かを飲みながら、くつろいで映画が見れる様な時が必ず来るんだ!」と自分を鼓舞していた。

今回の模様替えでは映像システムに力を入れた…これまでと違って映画や音楽鑑賞中心の部屋にレイアウトしてみた。

少しだけ、一般家庭みたいな雰囲気に近づいたかなと自賛している。


さて、そろそろ社会復帰する日が迫ってきた…まだまだ残っている手続きは山積みだけど、俺はこの現世でこれからも生きていかなければならない。

バンドのリハも全く練習していないのでどうしようかと考えたけど、元気が貰えるかなと思って参加しようと思った…独りで悶々としているより気が晴れるだろう。


時間経てば、ここ数年俺の心の何処かにあった「父の死」という避けて通れない「必ず来る事」への、漠然とした不安は薄れて消えていくんだろう。

色んな事が日常に戻りつつあるのだ。