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初リハ 2019 [日記]

ギターの楽しさ[るんるん]


今年一発目のバンドのリハーサルは、セッションだった。

ネットの募集を見て、近所だったので応募した。

清瀬の隣町の朝霞市という所にあるスタジオに出かけた。

東武東上線の朝霞台という駅の駅前にあるんだけど、朝霞台はJR武蔵野線の北朝霞駅と交差しているので、JR新座駅までバスに乗って出かけた。

年末のクソ忙しい中、2週間で3曲覚えて出かけたんだけど、集まったメンバーはギター、ドラムにキーボード兼ボーカル×2という組み合わせで、俺はベースで参加した。

課題曲はハードロックでは無く、16ビートの基本AOR系。

セッション終了後スタジオを出て軽くお茶を飲んだんだけど、そこでの会話で今時のアマチュアバンドの現状が見えてきた。

皆さん初対面でパッと演奏を合わせられるので、それなりの腕だったけど、それが一般的になっている感じで初心者はついて行けないレベルだった。

コーヒーを飲みながら色々話したんだけど、ギターさんは恐ろしく遠方から来ていた。

驚いたのは、ギターさんの技巧で…余裕でプロ級だった。

「何でそれだけ弾けるのに、こんな遠方まで来ているの?」と聞くと、ギター人口が多すぎて長距離移動や多少の音楽性なんかを言い出せば、入れるバンドが無いらしい。

そういえば、八王子でヘルプでベースやった時のバンドのギターは千葉の成田、同じく去年秋に西武新宿線沿線でやった時のギターは鎌倉から来ていると言っていた…ちょっとした旅行だけど、彼らもギターで加入出来るバンドが無いと言っていた。

逆に、俺のベースパートは引く手あまた…だから俺はベースを弾いている、ベースは何かと得する事が多い。

皆と別れ、今日は路線バスはまだ正月ダイヤなので極寒の中バスを待つのが嫌なのでJR東所沢駅から徒歩で帰った。

夏なら暑くて大変だけど、極寒なので重いベースを担いでも楽だった。

街灯が少ない真っ暗な道を、さっきのギターさんは超絶だったな!と思いながら歩いた。

そこで思ったことは、ギターに対しての考え方だった。

もちろん俺も「ギター馬鹿少年」からスタートした。

そして、俺が大阪でやっていた頃のバンドでは、俺は自分が延々と弾きまくるギターソロに酔っていた。

そして東京に住むようになって最初にやった事が、大阪時代の総決算だった…丁度ボーカリストが抜けたので、新しくボーカルを探さずにトリオ編成で「ギター超過多」なバンドを徹底的に追求した…風邪で喉の調子が悪いときなど、ライブのセットリストの大半がインスト曲で、好き放題に弾きまくった。

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ある時、音が変だな?と思ってギターを傾けると、ピックアップの磁石の棒が錆びて抜け落ちた。

音が出なくなって、魔法の杖がただの棒になってしっまった…ギターが俺に「ちょっと落ち着け」と諭している気がした。

そして自己陶酔の…酔いが覚めた。

その頃から、俺にとっての興味は「楽曲製作」になり、それまで熱心だったギターソロは「無いと不自然」程度のモノに変化して行き「長いギターソロは退屈なトイレタイム」と蔑む様になった…なんというか、長いソロはナルシスト的な「自己陶酔」という恥ずかしい事になっていた。

その考えは今も変わらないが、今日は少しだけギターの良さというか「ギター演奏の楽しさ」が判った気がした。

名も無きセッションに顔を出すと、そこにあるモノは「自分がやりたいから」というシンプルな理由しか存在しない。

久しぶりに良い物を見たなと、セッションに参加して良かったと思った。

俺も、これからはやりたいことをやりたいだけやれば良いんだなと思ったのだ。