金峯山寺 [寺社・城・仏像・ミュージアム]
2018秋期見仏記 Vol.01
今回の見仏旅行は、奈良の奥地吉野にある金峯山寺に行くことにした。
車を使って極力多くの寺で行なわれている特別公開を駆け回る事も考えたが、距離的に遠方でナカナカ行けない寺に「行けるときに行っておこう」と思った。
今回の金峯山寺は、俺の見仏では最長距離の奈良の山奥の吉野という所にある。
金峯山寺は秘仏の3体の青い蔵王権現立像が見たかったんだけど、秘仏なので普段は公開されていないのが特別公開中だった…この機を逃すと東京から気軽に行ける場所ではないので決行することにした。
学園前駅から橿原神宮方面に乗り換える西大寺駅に着くと丁度橿原神宮行きの特急が動き出していたので、急行に乗る。
走り出す列車の車窓から、久しぶりに奈良の景色を堪能した。
尼ヶ辻駅の垂仁天皇陵、西ノ京駅の薬師寺、大和郡山駅の郡山城、俺が大学へ通うために利用していた筒井駅、ラジコン飛行機を飛ばしていた平端駅、俺が通った高校へ行く路線と接続している田原本駅、入院していた八木の大学病院、陸上部で走った橿原公苑陸上競技場等々の懐かしい場所を通り過ぎて…橿原神宮前駅に到着。
奈良の山間の吉野方面に向かう列車に乗り換えるため、駅構内の歩道を歩く…吉野~熊野一帯はバイクツーリングでは数え切れないほど走ったが、電車ではここから先は未知の領域だ。
駅のホームには先発の「普通」と次発の「急行」が並んでいたので、駅員さんにどちらが先に吉野駅に行着きますか?と尋ねると、「ここから先はどちらも各駅に止まるので、普通に乗ってください」と教えてくれた。
その理由は列車が走り出して判った…単線だった。
地図で見た距離とか駅の数では、橿原神宮まで行けば吉野駅まですぐだろうと思っていたが、実際は駅で反対側からやってきた列車と駅ですれ違うので、各駅で2分程停車した為予想以上に時間が掛かった。
吉野口というJRに乗り換えると五条~和歌山方面に向かう駅から先は完全普段着の俺と、勇ましい山登りの装備をした人だけになった…皆登山靴を履いている。
やがて列車は吉野川沿いを走り、俺は職場の先輩と鮎釣りで不思議な魚を見た事を懐かしく思いだしていた。
吉野駅に到着。
吉野葛の古い看板。
駅構内では「ロープウエイが停止中なので、ケーブル代行バスをご利用下さい」と、駅員さんがアナウンスしていた。
代行バスの乗り場に行くと、バスは先ほど出発したばかりなので次ぎは30分程後になると言われ、仕方なく徒歩で行ってみることにした。
ロープウエイの乗り場を横切ったが復旧させようとする気配が皆無だったので、今後観光客にとってこの場所はかなり厳しい場所になると思う。
普通のルートと近道というのがあり、「俺はノンビリ山登りを楽しみに来ているわけでは無い!」と、迷わず近道を選択した。
近道の急勾配の坂を上りはじめると、なぜこの場所にロープウエイがあるのか理解出来た。
急勾配は、日本寺の地獄のような登り坂だった。
救いは日本寺より登り区間の距離が短かった事で、難所を越えると勾配が緩くなって楽になった。
やがて門前町というか、土産物や民芸品などを並べる店が見えてきた。
歩くのが楽になったので、旅行時専門カメラに持替えるがSDカードを入れ忘れていたので、再びスペアのカメラに戻す…SDカードを買おうにもコンビニが見あたらない。
黒門という金峯山寺だけでなく、吉野一山の総門をくぐる。
金峯山寺の銅鳥居をくぐる…寺に神社の鳥居という神仏習合だ。
現在修理中の国宝の仁王門が見えてきた。
大迫力の金剛力士像の阿吽が出迎えてくれた。
どこからかホラ貝の音が聞えて、山伏さんがやってきた。
国宝の蔵王堂…遂にここまでやってきた!
拝観料を払って中に入る…入り口と出口の場所が違うので靴を入れるオリジナルトートバッグとお札をもらった。
平日だからなのか、参拝客は少なく堂内は空いていた。
3躯の青い秘仏を仰ぎ見た。
みうらさん達は畳の上にいるが、俺の時は空いていたので更に前の蔵王権現の足下にある個室みたいな所に入ることが出来た。
大迫力だった。
堂内奥にある神仏分離で安禅寺から移された蔵王権現も凄かった。
物販コーナーで魔除け法螺とくまぶしくんを購入。
くまぶしくんとは、みうらさんが名付けた山伏のクマ。
大満足でお堂から出る。
京都を脱出した後醍醐天皇が行宮と定めた吉野朝宮跡。
近鉄吉野駅への帰りは全部下り坂なので、もっと急勾配な超ショートカットコースを歩いたが、別に普通の格好でも問題なかった。
誰も通らない曲がりくねった下り坂を下りていると、2人の若い中国人観光客とすれ違った…最近は何処にでも中国人がいるけど、まさか吉野の山まで来るとは思わなかったので驚いた。
大自然を見ながら歩いていると、朝起きてからまだ何も食べていない事に気がついた…気合い入りすぎて食べることを忘れていた。
新しい木製の綺麗なベンチがあったので腰掛けて、リュックの中から昨夜コンビニで買っておいたロールケーキと野菜ジュースを取り出した…ケーキは底の方に移動していてペシャンコになっていた。
リュックをガサゴソすると、昨夜ビールのつまみに買って食べなかったチーズ入りかまぼこソーセージも出てきた。
眼下を見下ろすと真っ赤に色づいた紅葉が綺麗だった。
ケーキと酒のつまみと野菜ジュースという不思議な組み合わせの朝食を、吉野の紅葉を独占しながら食べた。
吉野駅に到着。
列車が静かに出発を待っていた。
静寂と凛とした空気…俺がバイクに夢中になっていた頃、頻繁に吉野方面へツーリングに出かけていたが、今もその頃と余り変わっていない感じがして安心した。
吉野は素晴らしいのだ。
今回から画質をHDにしてみました、全画面表示で見てくださいです
今回の見仏旅行は、奈良の奥地吉野にある金峯山寺に行くことにした。
車を使って極力多くの寺で行なわれている特別公開を駆け回る事も考えたが、距離的に遠方でナカナカ行けない寺に「行けるときに行っておこう」と思った。
今回の金峯山寺は、俺の見仏では最長距離の奈良の山奥の吉野という所にある。
金峯山寺は秘仏の3体の青い蔵王権現立像が見たかったんだけど、秘仏なので普段は公開されていないのが特別公開中だった…この機を逃すと東京から気軽に行ける場所ではないので決行することにした。
学園前駅から橿原神宮方面に乗り換える西大寺駅に着くと丁度橿原神宮行きの特急が動き出していたので、急行に乗る。
走り出す列車の車窓から、久しぶりに奈良の景色を堪能した。
尼ヶ辻駅の垂仁天皇陵、西ノ京駅の薬師寺、大和郡山駅の郡山城、俺が大学へ通うために利用していた筒井駅、ラジコン飛行機を飛ばしていた平端駅、俺が通った高校へ行く路線と接続している田原本駅、入院していた八木の大学病院、陸上部で走った橿原公苑陸上競技場等々の懐かしい場所を通り過ぎて…橿原神宮前駅に到着。
奈良の山間の吉野方面に向かう列車に乗り換えるため、駅構内の歩道を歩く…吉野~熊野一帯はバイクツーリングでは数え切れないほど走ったが、電車ではここから先は未知の領域だ。
駅のホームには先発の「普通」と次発の「急行」が並んでいたので、駅員さんにどちらが先に吉野駅に行着きますか?と尋ねると、「ここから先はどちらも各駅に止まるので、普通に乗ってください」と教えてくれた。
その理由は列車が走り出して判った…単線だった。
地図で見た距離とか駅の数では、橿原神宮まで行けば吉野駅まですぐだろうと思っていたが、実際は駅で反対側からやってきた列車と駅ですれ違うので、各駅で2分程停車した為予想以上に時間が掛かった。
吉野口というJRに乗り換えると五条~和歌山方面に向かう駅から先は完全普段着の俺と、勇ましい山登りの装備をした人だけになった…皆登山靴を履いている。
やがて列車は吉野川沿いを走り、俺は職場の先輩と鮎釣りで不思議な魚を見た事を懐かしく思いだしていた。
吉野駅に到着。
吉野葛の古い看板。
駅構内では「ロープウエイが停止中なので、ケーブル代行バスをご利用下さい」と、駅員さんがアナウンスしていた。
代行バスの乗り場に行くと、バスは先ほど出発したばかりなので次ぎは30分程後になると言われ、仕方なく徒歩で行ってみることにした。
ロープウエイの乗り場を横切ったが復旧させようとする気配が皆無だったので、今後観光客にとってこの場所はかなり厳しい場所になると思う。
普通のルートと近道というのがあり、「俺はノンビリ山登りを楽しみに来ているわけでは無い!」と、迷わず近道を選択した。
近道の急勾配の坂を上りはじめると、なぜこの場所にロープウエイがあるのか理解出来た。
急勾配は、日本寺の地獄のような登り坂だった。
救いは日本寺より登り区間の距離が短かった事で、難所を越えると勾配が緩くなって楽になった。
やがて門前町というか、土産物や民芸品などを並べる店が見えてきた。
歩くのが楽になったので、旅行時専門カメラに持替えるがSDカードを入れ忘れていたので、再びスペアのカメラに戻す…SDカードを買おうにもコンビニが見あたらない。
黒門という金峯山寺だけでなく、吉野一山の総門をくぐる。
金峯山寺の銅鳥居をくぐる…寺に神社の鳥居という神仏習合だ。
現在修理中の国宝の仁王門が見えてきた。
大迫力の金剛力士像の阿吽が出迎えてくれた。
どこからかホラ貝の音が聞えて、山伏さんがやってきた。
国宝の蔵王堂…遂にここまでやってきた!
拝観料を払って中に入る…入り口と出口の場所が違うので靴を入れるオリジナルトートバッグとお札をもらった。
平日だからなのか、参拝客は少なく堂内は空いていた。
3躯の青い秘仏を仰ぎ見た。
みうらさん達は畳の上にいるが、俺の時は空いていたので更に前の蔵王権現の足下にある個室みたいな所に入ることが出来た。
大迫力だった。
堂内奥にある神仏分離で安禅寺から移された蔵王権現も凄かった。
物販コーナーで魔除け法螺とくまぶしくんを購入。
くまぶしくんとは、みうらさんが名付けた山伏のクマ。
大満足でお堂から出る。
京都を脱出した後醍醐天皇が行宮と定めた吉野朝宮跡。
近鉄吉野駅への帰りは全部下り坂なので、もっと急勾配な超ショートカットコースを歩いたが、別に普通の格好でも問題なかった。
誰も通らない曲がりくねった下り坂を下りていると、2人の若い中国人観光客とすれ違った…最近は何処にでも中国人がいるけど、まさか吉野の山まで来るとは思わなかったので驚いた。
大自然を見ながら歩いていると、朝起きてからまだ何も食べていない事に気がついた…気合い入りすぎて食べることを忘れていた。
新しい木製の綺麗なベンチがあったので腰掛けて、リュックの中から昨夜コンビニで買っておいたロールケーキと野菜ジュースを取り出した…ケーキは底の方に移動していてペシャンコになっていた。
リュックをガサゴソすると、昨夜ビールのつまみに買って食べなかったチーズ入りかまぼこソーセージも出てきた。
眼下を見下ろすと真っ赤に色づいた紅葉が綺麗だった。
ケーキと酒のつまみと野菜ジュースという不思議な組み合わせの朝食を、吉野の紅葉を独占しながら食べた。
吉野駅に到着。
列車が静かに出発を待っていた。
静寂と凛とした空気…俺がバイクに夢中になっていた頃、頻繁に吉野方面へツーリングに出かけていたが、今もその頃と余り変わっていない感じがして安心した。
吉野は素晴らしいのだ。
今回から画質をHDにしてみました、全画面表示で見てくださいです
2018-11-13 23:37