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DATテープ発掘 [SOUND]

デジタル化作業再開[るんるん]

押し入れに突っ込んである段ボール箱を開けると、膨大なDATテープが出てきた。

DATとは、もう販売中止になったメディアで「デジタル・オーディオ・テープ」の略でデジタル信号をテープに記録するんだけど、デッキが昔のVHSビデオデッキみたいに回転ヘッドなので、トラッキングエラーが出るとノイズが乗るというアナログの欠点も兼ね備えている。

DATはテープなので巻き込んだり切れればオシマイだし、デッキが壊れれば再生不可能になるので「テープもの」はデジタル保存計画で全て終了させたと思ったが、まだ残っていた。

当時はVHSビデオテープ、8ミリビデオテープ、カセットテープなどを来る日も来る日もパソコンに取込んで、特にDATテープに関しては全てファイル化を終了させたものだと思っていたが、まだ残っていた。

これだから、まだまだデッキ関係は捨てられないが、問題は動くのか?だ。

とりあえず廃棄せずに押し入れに縦置きで突っ込んでいたDATデッキを引っ張り出し、恐る恐る電源を入れてみた。

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経年と長く通電していないので、電解コンデンサーが終わっていない事を祈りながらスイッチオン。

電源は入ったが、イジェクトボタン以外のボタンは全く反応しない。

トレーが出てきてテープの出し入れは出来るけど、再生や巻き戻し、早送りなどが出来ないが、たしかこの問題は以前から起きていてリモコンコントローラーで解決できた、探してみるとアッサリ見つかった。

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単四2本を入れてデッキに向けてボタンを押すと…動いた!

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とりあえずデッキのヘッドをクリーニングする。

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早速デッキのデジタルOUTからPCのDTM用のサウンド・インターフェイスのデジタルINを光ケーブルでは無くコアキシャルで接続。

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パソコン側で録音したのをチェックしたが、問題無くコピーされていたので一安心。

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とりあえずテープを片っ端から録音するが、これが等倍速再生なので時間が掛かる。

録音作業中はメインPCを使いたくないので、そんな時の為に普段邪魔でも設置しているノートPCを起動させる。

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色々と忘却していたというか、記憶から完全に消えていた数々がDATテープで発掘された感じ。

珍しいのが出てきたので少し紹介してみる。

1994年の10月に、MargeLitchのアルバム「悲劇の泉」を録音していた時のラフが出てきた。

テープには全曲は入っていないが、ドラムとベースにバッキングギターが入っているだけで、ノーエフェクトで完全に録音した時の素の音。

恐らくこれを自宅に持って帰ってソロパートなどをオーバーダビングしていく時の練習用に使おうとしたんだと思うが、俺は他パート録音にも全て付き合っていたので、使う時間は無かったと思う…おそらくエンジニアもこういう作業を通して各チャンネルに何が入っているかを把握していたんだと思う。

紹介する曲の断片は「真夏の夜の夢」という曲のラストの部分で、小さく聞えるシンセは本録音では無くガイドで、ベース、ドラムにギターは本録音。

この曲も含め「悲劇の泉」は沢山のギターを使って音を作っていたんだけど、アンプも場面で使い分けていて、この曲でもハイゲインな歪みはソルダーノを使い、歯切れの良さが欲しい所はRolandのJC-120を使っている。

バッキングの音がガラッと変わる感じが判ると思う。




しかし、新たに次々とDATテープが出てきたのには驚いた。

これが最後だと願いたいけど、ダビング作業の再開なのだ。