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秩父でドライブ [旅行記]

大型連休の凄さ[車(RV)]

東京に住んでいて気になる場所が秩父だった。

俺の中で秩父という場所は埼玉の奥地で山梨県との県境に近い秘境というイメージで、とりあえずどんな場所なのか?百聞は一見にしかずという事で偵察に行ってみた。

目的地が中途半端な場所だとデータとして判り辛いので、とりあえず秩父の最も奥にある「三峯神社」に行くことに決め、事前に往復乗車券と「漫遊まる得クーポン券」がセットになっている「秩父漫遊きっぷ」とレッドアロー号の特急券を購入した。

今回の調査は、結論から言えばゴールデンウィーク(以下GW)の「混雑」を甘く見ていたと言わざるを得ない残念な結果に終わった…判ってはいたものの、秩父に出かける人が予想を超えていた。

しかし今回の失敗談も、秩父に興味はあるけどまだ行ったことがないという人には何かの役に立つかもと、秩父初心者目線で細かくリポートしてみる。


夜勤明けで秋葉原から山手線に乗り、池袋へ向かっていると大塚駅で列車が動かなくなってしまった…ドアが閉まって発車した瞬間に急ブレーキが掛かって動かなくなった。

車内は休日の朝なのに結構混んでいて、列車は停止したまま5分程動かなかった…非常ボタンが押されての急停止だったらしいが、その時なんとなく前途多難な嫌な予感がした…俺のこの手の勘は自分が超能力者では無いか?と思うほど的中する。

西武池袋駅で旅行仲間のKさんと合流、特急レッドアローに乗って秩父に向かった。

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俺は西武池袋線の秩父方面は自衛隊の航空祭で稲荷山公園駅が人の多さでパニックだった時に隣の入間市駅に行ったのが最長記録で、それより遠くに行った事は無かったので次第に田舎になっていく風景は新鮮だった。

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飯能駅から先は単線みたいで、そこから先は車両が反対向きに走り西武秩父駅に到着。

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西武秩父駅は…俺の頭の中では青梅ってイメージだったけど、予想に反して山奥という雰囲気は無く駅周辺は観光客でごった返していた。

三峯神社行きのバス停に歩いていくと、既にバス乗り場は長蛇の列だった。

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一目見ただけで明らかに乗り切れない人数だったけど、途中からもう1台バスがやってきて2台のバスに次々と乗り込んでいったが、俺たちのかなり前の所で全ての座席が埋まってしまい、バス乗り場にいた係員が「これ以降は座れません」と大声を出した。

俺は事前にバスが三峯神社まで1時間以上掛かる事を調べていたので、バスを使えば「漫遊まる得クーポン券」で片道の運賃が無料になるんだけど「座れないなら乗らない」とバスに乗るのを諦めた。

俺たちの後ろに並んでいた人たちは、次々と俺たちを追い越してバスに乗り込んで行ったが、俺とKさんは駅に引き返した。

駅前に止まっていたタクシーに聞くと三峯神社には片道1万円超という事で却下、西武の旅行案内所でクーポンが使えるレンタカー店を教えて貰う。

クーポン券にはレンタカーの場合は「要予約」と記載されていたが…教えて貰った駅前にあるトヨタレンタリースに飛び込みで入って車を借りた。

レンタカー店内は観光客でごった返していたが、予約無しでも車は簡単に借りれた…待っている客が多いからからなのか、爆速で手続きをしてくれたのが有り難かった。

俺とKさんは速攻でレンタカーに乗り込み、近くのコンビニの駐車場でカーナビをセット一路三峯神社へ車を走らせた。

青梅なら駅周辺が既に山奥なのに対し、秩父は駅周辺にも山はあるんだろうけど、街の雰囲気は普通の田舎町って感じで、道路も特にコレといった特徴のない殺風景な景色の道が延々続いた。

やがて渓谷というか、奥多摩みたいに川沿いに道路が蛇行し始めて、「秩父湖」というダム湖に出た。

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ダムの上を橋代わりに走るんだけど、車がすれ違えない狭い道幅なので交互に一方通行の信号になっている。

神社方向から車がやってくるときは、神社に向かう車は赤信号で待っている…結構待ち時間が長いんだけど、我々の車の数台前に我々が乗るのを諦めたバスが2台連なって停止していた。

ダムから先は急に道幅が狭くなり、左右に急に蛇行する上り坂が続いた…山の山頂に向かって登っている感じだった。

バスがトラックとすれ違うときなどはギリギリで、我々はバスの後ろをノロノロと進んだ。

三峯神社まであと2kmの看板を過ぎた辺りから渋滞でノロノロ運転になり、やがて全く動かなくなった。

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ノロノロ進むのでは無く、ピタッと全く動かなくなった…レンタカー店から車を走らせて約1時間半位経過していたと思う。

我々の前後では三峯神社に行くのを諦めた車が次々とUターンして引き返し、いなくなった車の間隔だけ前に進んだだけで、再び全く動かなくなった…恐らく神社付近の駐車場が満員で、そこから車が出ない限り中に入れないんだと思う。

俺たちが乗ろうとしたバスも我々の車の数台前方で止まったままで、あの時秩父駅からバスに乗っていたら、三峯神社に着いて何もせずに即帰りのバスに飛び込んだとしても特急の発車時刻に間に合わなかったし、恐らく帰りのバスはもっと混むだろうから再び座れなかっただろう…食事もお参りも出来ず、4時間以上劇混みのバスに立たされたと思う。

幾ら調査とはいえ、俺たちは遊びに行っているわけで、あの時バスに乗らなかった一瞬の判断は神の一手だったと思う。

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一番前に俺たちが乗ろうとしたバスが見える


渋滞で進まない中、それでもひょっとすると状況が劇的に好転するのでは?と、動き始めるのでは?と我慢強く待ったが、カーナビで「目的地まであと1.4km」地点まで進むと道幅が狭くなりUターンする車もいなくなった…三峯神社から反対車線を「降りてくる」車は全く無い。

時々追い抜いていくバイクだけが勝ち組だった…秩父はバイク乗りが多く来ていて、都内ナンバーの珍しい旧車が沢山走っていた。

前に進む「気配」が全くしないので、俺とKさんは諦めて撤退する事にした…想像していた以上に秩父駅から遠いので「戻る」にも時間が掛かる。

昼ご飯も食て無いし、帰りの特急の座席を押さえているので、もしそのまま頑張って神社に行けたとしても特急の発車時刻に間に合うとは思えず、ここは撤退するのも勇気だと劇狭な道幅の所でUターンを敢行した…道幅が「こんな所でUターンできるの?」という程狭かったので、渋滞で退屈した後続のドライバー達が大注目の中のUターンは腕の見せ所だった。

スマートなUターンのコツは右回りをする場合、右に一杯ハンドルを切って前進させて停止させる前に左一杯にハンドルを切って停止、次にバックさせる時も停止させる寸前に右一杯に切って停止させるとスッキリしたUターンになる…右一杯に切ったまま停止させて、バックさせながらバタバタと左にハンドルを切るのは見栄えが悪い。


我々が引き返した辺りはほぼ山の山頂って感じで桜と藤が綺麗に咲いていたが、気温は低くなく他と変わらない感じだった。

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山を下り、再びダムの上を通って秩父駅方面に向かった。

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秩父駅に向かう途中にある「道の駅・大滝温泉」で食事…既に13時を回っていた。

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俺は秩父名物のわらじカツ丼を注文したが、カツが丼からはみ出るほどデカいのが2枚乗っていると聞いていたんだけど、実物は小さな丼に入る大きさのカツが2枚入っているだけで、俺がKさんにガッカリしたと不満を言うと、隣のテーブルで同じモノを食べていたオバサンが激しく同意していた。

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さて、今回の調査を纏めると秩父は都心から遠いので秩父の何処に行くにも日帰りは厳しい…西武鉄道の楽しそうなちちんぶいぶいCMの様に上手く行かない。

特に三峯神社は想像以上に遠かったので、大型連休にバスを使って日帰りで行くのは不可能に近いと思った。

特に三峯神社は最近人気が高まっていて、有名な毎月1日にだけ発売される「白い気守り」の配布も前月は混雑したため5月は連休後の11日に発売されるなど大変な状況になっている様だ。


あと、予想外だったのが「混雑」で、道の駅の駐車場も満杯だった。

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秩父駅前も交流戦時の西武ドーム前位の混雑ぶりで、帰りに特急が来るのを駅構内にある大きく立派な待合い室に座って待っていたんだけど、そこに入りきれない人が通路に溢れ、館内放送は「既に特急券は売り切れております」の連呼で秩父駅は大混乱だった。

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ただ色々判ったので、これから秩父へ行くときは問題無く行けると思う。

レッドアローから「ぐでたまスマイルトレイン」を見送りながら、再チャレンジしようと思った。

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今度は単独行動で三峯神社にリベンジする予定なのだ。