春はもうすぐ

明るくなってきた

出勤時は真っ暗だったのが、明るくなってきた。

西武池袋線の車窓から真っ白な富士山が、朝日で照らされて赤くなっていた。

赤富士は縁起がよいので、満員電車だけど気分がよい。

奈良ではそろそろ東大寺のお水取りが大詰めになってくる頃。

東大寺の二月堂という、京都の清水寺の様な舞台から松明の火の粉をまき散らすんだけど、その行事が終わると奈良に春がやってくると言われている。




因みに二月堂の本尊は絶対秘仏で、東大寺には大勢の僧侶がいるんだけど、その姿を見た人は数人しかいないらしい。

とにかく仏教が日本に伝来した当時のスタイルだから、その後鎌倉時代の武士の時代に禅が主流になり仏教は静かなモノというイメージが定着したけど、二月堂のお水取りは荒々しい。

お松明の火の粉を浴びると健康になる、あるいは幸せになると信じられていて、752年から1200年以上毎年続いていて太平洋戦争の戦中も堂の扉に目張りをして閉じて行った。

俺はまだ東大寺のお水取りに行った事が無いので、是非見に行きたいと思っている。


奈良の春がお水取りなら、東京の春を代表するモノは花粉地獄だ。




通勤ラッシュ時は、あちらこちらで気の毒なほど苦しそうなクシャミが聞える。

アレルギー反応で顔面が真っ赤に腫れ上がっている人も多い。


俺も手の甲にチクリと痒みが走ると、花粉だなと判る。

雪国は春が来ると嬉しいんだろうけど、東京はこれから憂鬱な季節に突入なのだ。