歪みの嗜好 [ギターの話題]
音色嗜好の変化
最近ギターを弾くことが多い…何か目的があって弾くのでは無く、ただナントナク膝に乗せて適当に弾くなんて数年前なら考えられなかった。
理由は、最近Stratocaster本来の状態に戻しているので、シングルコイルPickupの音が楽しい。
俺が最初にStratocasterを弾いたとき、Pickupは勿論シングルコイルだった…RAINBOWのRitchie Blackmoreや、スコーピオンズのウイルリッヒ・ロートを弾いているうちはゴキゲンだったけど、やがてマイケル・シェンカーやランディー・ローズのサウンドが欲しくなる。
ヴァンへイレンもファーストアルバムのギターサウンドは衝撃だったけど、何処までも底抜けに明るいアメリカンソングに俺の身体が拒否反応を起してしまった。
Gibson系のギターも国産のレスポールモデルとかを買ったけどシックリ来なくて、StratocasterにハンバッカーPickupをブチ込むことで解決した。
機材やアンプの設定をハンバッカーの音作りで構築してしまうと、そのシステムでシングルコイルのギターを鳴らしても非力にしか感じない…当時の俺にとってそれは悪に等しかった。
・・・まだ俺がライブハウスでライブをやるようになって間がない頃、時々対バンで顔を合わせたあるハードロックバンドのギターさんが凄く上手いんだけど音がシングルコイルの音だった。
シングルコイルの音で、当時爆発的人気だったマイケル・シェンカーの曲を弾いたりしていて、そのギターの音が俺には致命的にかっこ悪く感じた…恐らくその頃から「シングルは悪」というのが俺の中で芽生えたんだと思う。
それ以後、俺はStratocaster本来のシングルコイルの音が苦手になった…。
以降俺はStratocasterでハンバッカーの音を出すことが、俺が俺であることの証明だったし、その頃はその頃なりに追求していたと思う。
そして現在は、以前の様なパワー感への拘りや価値が減っている。
ベースで参加しているバンドのギター担当さんがいつもと違うオーバードライブを持ってきたので話しかけると「昔はアンプをブースターでドライブさせるなんて無かったよね?」と聞いて来たので「オーバードライブは昔からあったけど、ブースターに思い通り反応してくれる高性能なアンプが無かった、昔のリハーサル用スタジオにMarshallなんて無かった」と笑った。
最近の俺は強烈に歪まなくても、そこそこで良いと思う様になった…特にエフェクターで歪みを得ようとする場合、ギターやアンプの良さが消えてしまうまで歪ませるのは「悪」だと思うようになった。
そう思うようになったのは、近年ベースで色んなバンドにお邪魔するようになり、世間で流行っている曲などを自分が楽器で演奏する様になり、俺の中のギターという概念が変わってきているのが原因だと思う。
俺がオリジナル曲という殻の中で自分流を追求していた数十年の間に、外界では様々な音楽のジャンルが出現し、ギターの音色やスタイルも無数に増えていた。
驚くことに近頃のギターサウンドの潮流は、より新しい方向に向かうのでは無く過去のサウンドに回帰する流れで、J-ROCKなどでは既に滅びたと思っていた音が復活し、氾濫していた。
今の俺は…昔は大嫌いだったシングルコイルのジャリッという音も、格好良く聞える。
DIMARZIOのHS-3は良いPickupだと再評価した…俺のは30年程前のものなので磁力も衰えてきているのかもしれないが、非力だけど素朴。
最近ギターを「鳴らす」のが楽しいのだ。
最近ギターを弾くことが多い…何か目的があって弾くのでは無く、ただナントナク膝に乗せて適当に弾くなんて数年前なら考えられなかった。
理由は、最近Stratocaster本来の状態に戻しているので、シングルコイルPickupの音が楽しい。
俺が最初にStratocasterを弾いたとき、Pickupは勿論シングルコイルだった…RAINBOWのRitchie Blackmoreや、スコーピオンズのウイルリッヒ・ロートを弾いているうちはゴキゲンだったけど、やがてマイケル・シェンカーやランディー・ローズのサウンドが欲しくなる。
ヴァンへイレンもファーストアルバムのギターサウンドは衝撃だったけど、何処までも底抜けに明るいアメリカンソングに俺の身体が拒否反応を起してしまった。
Gibson系のギターも国産のレスポールモデルとかを買ったけどシックリ来なくて、StratocasterにハンバッカーPickupをブチ込むことで解決した。
機材やアンプの設定をハンバッカーの音作りで構築してしまうと、そのシステムでシングルコイルのギターを鳴らしても非力にしか感じない…当時の俺にとってそれは悪に等しかった。
・・・まだ俺がライブハウスでライブをやるようになって間がない頃、時々対バンで顔を合わせたあるハードロックバンドのギターさんが凄く上手いんだけど音がシングルコイルの音だった。
シングルコイルの音で、当時爆発的人気だったマイケル・シェンカーの曲を弾いたりしていて、そのギターの音が俺には致命的にかっこ悪く感じた…恐らくその頃から「シングルは悪」というのが俺の中で芽生えたんだと思う。
それ以後、俺はStratocaster本来のシングルコイルの音が苦手になった…。
以降俺はStratocasterでハンバッカーの音を出すことが、俺が俺であることの証明だったし、その頃はその頃なりに追求していたと思う。
そして現在は、以前の様なパワー感への拘りや価値が減っている。
ベースで参加しているバンドのギター担当さんがいつもと違うオーバードライブを持ってきたので話しかけると「昔はアンプをブースターでドライブさせるなんて無かったよね?」と聞いて来たので「オーバードライブは昔からあったけど、ブースターに思い通り反応してくれる高性能なアンプが無かった、昔のリハーサル用スタジオにMarshallなんて無かった」と笑った。
最近の俺は強烈に歪まなくても、そこそこで良いと思う様になった…特にエフェクターで歪みを得ようとする場合、ギターやアンプの良さが消えてしまうまで歪ませるのは「悪」だと思うようになった。
そう思うようになったのは、近年ベースで色んなバンドにお邪魔するようになり、世間で流行っている曲などを自分が楽器で演奏する様になり、俺の中のギターという概念が変わってきているのが原因だと思う。
俺がオリジナル曲という殻の中で自分流を追求していた数十年の間に、外界では様々な音楽のジャンルが出現し、ギターの音色やスタイルも無数に増えていた。
驚くことに近頃のギターサウンドの潮流は、より新しい方向に向かうのでは無く過去のサウンドに回帰する流れで、J-ROCKなどでは既に滅びたと思っていた音が復活し、氾濫していた。
今の俺は…昔は大嫌いだったシングルコイルのジャリッという音も、格好良く聞える。
DIMARZIOのHS-3は良いPickupだと再評価した…俺のは30年程前のものなので磁力も衰えてきているのかもしれないが、非力だけど素朴。
最近ギターを「鳴らす」のが楽しいのだ。
2018-02-28 23:22