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No-2ストラト復活 [ギターの話題]

納得の1本[るんるん]

ずっと長い間一緒に旅をしてきたNo-2ストラト(以下No-2)は、大阪でバンドをやっていた時から使っている。

このギターは初めて持った時から他のギターには無い「特別」な何かを感じた。

最初は色が地味で気に入らなかったんだけど、BRITISH STEELEの相棒ギターの石田が「良い色だね!」と褒めてくれたので「え?そうなの?」と、俄然弾く気になる。

それ以降、俺のメインギターに昇格し色んな所で弾いた…。

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東京でマージュリッチを結成してもNo-2がメインだった。

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トリオ時代のマージュリッチ


リハーサルスタジオはもちろん、レコーディングスタジオ、ライブハウスやホールでも常に一緒だった。

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それがFLOYDROSEの不調で弾かなくなった…何処が悪いとかで無く長年の酷使で全体的にダメになったんだと思った…とにかく振り回して弾いていたので傷だらけだ。

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ずっと全幅の信頼を置いていたので、不調になる事が微塵も許せなかった。

その後壊れている部分が判明したんだけど、その時は既に俺のメインギターは変わっていた。

どうせ治しても弾かない…そういう訳で、長年ケースに入れたままだったが、今回のリペアで復活させる事になった。

No-2はSquierという昭和時代のジャパンビンテージなので、薬師寺の東塔ではないが平成の大修理って感じ。


とりあえず壊れているパーツを取り寄せた。

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他にも長く放置していたのでダメになっているかもと、消耗系のパーツを揃えた。

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今のサドルと規格が合うのか?が心配だったけど、寸法的には同じで取り付けは問題なかった…高さが若干高いかもしれないが、それはユニットの高さを下げる事で解決できると思う。


久しぶりにケースから引っ張り出したNo-2は、一般公開されない厨子の中に大事に納められている秘仏の様に状態が良かった。

弦もピカピカだし、ポットやジャックにもガリは来ていなかった。

ブリッジのサドルを交換して、張ってあった弦をそのままチューニングするとNo-2はアッサリ復活した。

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手に取ってみると過去に色々手を加えた事を思いだす…EMGをピックガードに取り付ける長いネジは、オリジナルはライブの時の汗で腐蝕してネジの頭がバカになってしまったので、全く同じ規格のステンレス製に交換している…そんなスッカリ忘れていた事を思いだした。


数年ぶりにNo-2を弾いてみた…因みにEMGのバッテリーは生きていた。

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新しいサドルを付けたFLOYDROSEは全く問題なく使えた。

フレットの状態も悪くないし、まだまだ弾けるギターだと思う。

No-2を最初に持った時の「特別」な感覚は消えていなかった。

3点止めのデタッチャブルなんだけど、弦の振動が他に逃げないでネックとボディーが共鳴する感じ。

だから、ギターが「もっと弾ける」と誘ってくる…ギターが少し上手くなったと錯覚させてくれる。

数年前の俺がセッティングしていたままの状態なので、ある意味タイムマシン的で、どう調節していたか?なんてスッカリ忘れてしまった現在、過去の俺がどういう調整をしていたか?に興味があった。

過去の俺はかなり攻め込んだ極端な設定かな?と思っていたが、常識的な範囲でそつなく纏めていたのは意外だった…ツッコミ所や隙らしい隙は見あたらなかった。

久しぶりにアンプから音も出してみたが、もっとザクザクしているのかと思っていたが至ってクセの無い素直な音だった…長く弾かなかった間に、俺の中にあるNo-2のイメージが変化していた。

ある意味、今のメインストラトにマウントしているジョージ・リンチモデル「SEYMOUR DUNCAN Little Screamin' Demon」の方がジャキジャキしている。


…なるほど、これがNo-2だったのか…。

過去の俺の気持ちが判ったのだ。