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ピックを替えて発見したこと [ベースの話題]

厚みと柔らかさ[るんるん]

かなり前にネット通販でギターで使うピックを買った。

いつも使っているのに加え、お試しで別のピックも買ってみた。

PICKBOYのG「P200 0.60 EDGE」(以下お試しピック)というティアドロップでいつも使っているのより一回り小さくて薄いピック。

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カーボングラファイト+ナイロン99という材質で、同じメーカーで同じ材質で同じ厚みの「GP33R 0.6」と変わらないだろうと思っていた。

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しかしお試しピックは超柔らかくて「しなる」…ニュアンスとしてはfenderの一番薄いThinレベルのフニャフニャな柔らかさで、ギュッと曲げるとアッサリ割れてしまいそうなんだけど、素材の進化は凄くて凄く頑強で、超軽量。

もし楽器屋で実際に手にとっていれば絶対に買わなかったと思うが、ネットでは現物の状態が判らないので…ネットならではのイレギュラーだったと思う。

結局、そのお試しピックはギターで試す事もせず、手に取っただけで即放り投げてしまった…余りにも、俺がこれまで使い続けてきたピックと真逆だったからで、手に取った瞬間に「これはダメだ」と思った。

…そして最近、自宅でベースを弾いていて机に置いていた「お試しピック」に気がついた。

ちょっとベースで試してみるかと弾いてみたところ、薄いのでグニャグニャしてるんだけど不思議な感触に興味が湧いた。

最初は「楽器が鳴らない」感じで、弦を弾くというより「撫でる」感じに違和感を感じた。

そこで、これまでの俺の硬いピックを深く差し込んで力でガキガキ弦をはじくピッキングで無く、ピックの先を浅く弦に当てる感じで、実際にはメチャクチャしなるんだけどピックの先を極力しならせない感じで弾くと、ベースから違った音が出た。

このピックの特筆すべき最大の利点は「疲れない」事で、硬いピックだと幾ら鍛えても弦に勝つためにピッキングの振り幅を大きくしないと力負けするが、薄くて軽いピックだと弦と当ったときの抵抗が少ないので、ピックの「振り幅」を小さくできるし衝撃が少ないので手首も楽。

俺はこれまでギターもベースも常に分厚くて硬いピックで弦をハードヒットさせて、それが「楽器を鳴らす」ことだと信じてきたし、ドラムだろうがギターだろうが楽器を鳴らせない事は恥ずかしい事で、ソフトな演奏を「撫でている」と馬鹿にしていた。

しかしお試しピックを使い続けていると次第に「ベースのピッキングのタッチって、どれ位の強さが適量なのか?」判らなくなってくる…というか、これまでそういう事を考えた事が無かった。

ただ、柔らかいピックでも、極めると撫でない感じも出せるかもしれない。

凄く興味が湧いたので、そのお試しピックでギターを鳴らしてみたが、最初に直感したとおりで全く使えなかった。

ギターの場合は、極太の激硬ピックでないとダメだった。

そのギターの感覚のままお試しピックでベースで弾くと、慣れるまでは使えない「頼りない」感じに支配される。

しかし「ギターとベースは別物」と割り切ると、以外に「ベースって本来こういう楽器なのでは?」と思いたくなるほど柔らかい感じで、ハードに弦をアタックしてもスルッとソフトタッチに弦を撫でるので出音が全体的にソフトで…つまり、ピックが天然リミッターになってる。

もし、お試しピックに慣れれば、俺のこれまでの超攻撃的な演奏スタイルを変えることなく「一歩引いた感じの大人なベース」になれるかもしれない…とにかくピックを変えただけで別の楽器か?という程出音が激変した。

出音がバキバキにならないというか、バキバキになるほど弦をハードヒット出来ない…この状態は歌のバックでも邪魔にならないので、隠し味的なアドリブなどに積極的になれるかも。

とにかくピッキングが激楽なのは捨てがたいので、このままお試しピックを使ってみるつもり。

経緯を報告しようと思う。

薄いピックへの概念が変わったのだ。