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年末の記憶 [日々のあれこれ]

交通調査[バッド(下向き矢印)]

出勤時に、職場の近くの横断歩道の横に交通調査の人が寒そうにパイプ椅子に座っていた。

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交通調査は、いつ行なうものなのか?判らないが、何故か寒くて過酷な時期によく見かける気がする。


俺も交通調査のバイトをやった事がある…。

東京に住んで間がない頃、同じバンドのメンバーのマコトと同じアパートに住んでいた。

当時は俺もマコトも決まったバイトは無かった…週に3回はバンドの長時間のリハで、ライブの本数も多かったからバンド活動を優先するとマトモな仕事に就けなかった。

金が無いのでマコトと年末にバイトをやろうという事になり、交通調査のバイトに出かけた。

夕方、集合場所の飯田橋に出かけるとバスが待っていた。

バスが走り出すバスの中で仕事の説明が始まり、横浜のパーキングに停車して弁当が配られた。

薄暗いバスの中は、年も押し迫った年末に泊まりがけで交通調査のバイトが出来る人達で満員だった。

帰省しない学生さん達に加え、様々な年齢の男女が押し黙って座っていた…。

夜が白々と明け出すとバスが動き、小田原に入ると信号機毎にバイトを下ろしていった…俺とマコトも極寒の小田原の見知らぬ交差点に下ろされた。

寒い中で時間が経たなくて大変だった。

交通調査的なバイトは…新大宮バイパス辺りで、交差点の道路の幅を計る仕事もやった。

マコトの車を使って大宮~戸田辺りの交差点を巻き尺を持って走り回り、次の日に飯田橋まで出かけて調べたデータを使って交差点の図面を書くんだけど、俺たちは前日中に図面を仕上げていたので即提出して帰った。

どちらも帰るときに現金を手渡しで受け取ったが、日払いのバイトだから耐えられたけどキツイ内容だったと思う。

俺とマコトのバイトは1980年代の出来事だけど、2017年の今も極寒の東京でパイプ椅子に座って凍えながら交通量を調査している人がいる。

一体いつまで人間が手作業で行なうのだろうか?

交通調査員を見ると、侘びしかった年末を想い出すのだ。