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アッサン・エンダム VS 村田諒太 2 [ボクシング]

WBA世界ミドル級タイトルマッチ[パンチ]


テレビ中継では比嘉大悟とトマ・マソンのWBC世界フライ級タイトルマッチが放送された。

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1Rラウンド開始から50秒ほどで比嘉の左フックが棒立ちのマソンのガードを突き破ったのを見て、決まったなと思った。

スピードもパワーも何もかも一回り…いや、二回り比嘉が上回っていた。

マソンの堅いガードの上をガンガンパンチ打ちまくる…ラウンドごとにボロボロになっていくマソンが気の毒だった。


比嘉は攻撃こそ最大の防御という判りやすいボクシングは、これから人気が出ると思う…愛弟子によりそう具志堅会長も微笑ましい。

是非井岡一翔と戦って欲しい、勝てると思う。



そして村田の再戦。

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これは試合が決まった瞬間から村田が勝った様なものだった。

村田には申し訳ないが、エンダムは世界の強豪がそろうミドル級ではデ・ラ・ホーヤでなく、バルガスでもなく、ホプキンスでもなく、マヨルガでもない…第二のウイリアム・ジョッピーだと思う。

テレビ画面下に出る選挙結果の帯が邪魔。

目立ったのはエンダムの動きが鈍いことで、体が重そうで調整に失敗したのがアリアリと判った。

エンダムは前戦と違って足が使えないので、楽に村田のジャブが届く距離になり、3ラウンド終了時には、楽勝ムードとなる。

4ラウンドになると、エンダムはもう足がもつれてフラフラで、もみ合いで自分から転んでいる。

5ラウンドになるとエンダムのパンチ力が衰え、パンチが流れる様になり怖くなくなる。

後は何処までエンダムが耐えるのか?という展開で、その涙ぐましい頑張りも長く続かない感じ。

そして7ラウンが終了してエンダムがギブアップを宣言した。

遂に竹原さん以来の日本人世界ミドル級チャンピオンが誕生した。


エンダムの調子の悪さもあったが、ここまでは前戦が終わった時から読めていたが、問題はこれから。

米国に進出する計画らしいが、最近のミドル級はダニエル・ジェイコブスやビリー・ジョー・サンダースの上にゲンナジー・ゴロフキンとサウル・アルバレスの両巨塔がそびえ立っている想像を絶する世界。

今の村田よりスピードもパワーも上回る選手がごろごろいる。

相当のレベルアップが求められるだろうが、今の状態は村田にとってはチャンスだとも思う。

つまり、本場アメリカのあり得ない選手層の中に埋もれている選手達にとって村田は、楽に勝てそうで、しかも勝てばベルトも付いてくる美味しい相手。

本場アメリカに渡っても、名のある選手と試合を組むのは難しくないと思うし、勝てば一気に世界の村田になれるだろう。

そういう意味では、今回の試合を「取りこぼさなかった」のは良かった。

とりあえず来春に行われる国内戦で更に進化した村田チャンピオンを見せて欲しい。

両国国技館に響くジミー・レノンJRリングアナの勝ち名乗りが、村田の輝かしい未来を祝福している様だった。

これからの村田諒太に注目なのだ。