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特別展 興福寺中金堂再建記念「運慶」 [寺社・城・仏像・ミュージアム]

東京国立博物館[ぴかぴか(新しい)]




上野にある東京国立博物館(以下トーハク)に特別展「運慶」を見に行った。

運慶は鎌倉時代に活躍した慶派という仏師集団の代表格で、今回の特別展は運慶と慶派ゆかりの仏像が全国から集まった。

都内の主要駅に巨大広告があったり、テレビでも特集番組が次々組まれたりで、混雑を考えると連休後の平日の方がまだ空いているかなと考えた。


この手の人気展覧会は、毎度疲れ切ってしまうので、今回は前日から職場で対策を練ってみた。

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人気の展覧会は薄暗い館内で、人を掻き分けで進まなきゃならないので、一番の問題は足…足の疲れから全てが台無しになってしまう。

そこで今回は「足を何処まで持たせられるか」をテーマにトーハクに向かった。


朝、仕事を終えてアキバを出発!

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JR上野駅に到着!

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いつものように到着して即行列に並ぶのでは無いので、上野駅からノンビリ散歩しながら公園を散策した…そういえば上野公園内をノンビリ散策したことがなかった。

看板も並んでいて、雰囲気が盛り上がってくる!

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科学博物館のデゴイチさん、おはよう!

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SLは子供の頃から色褪せない究極のアナログ。

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野口英世先生。

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木々や花はまだ秋って感じではない。

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8時半、トーハク前に到着…既に何人か並んでいる。

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トーハクの開館は9時半で、5~10分前にはチケットを持っている人は門から中に入れる…トーハクの門横でチケットを購入する人は9時半販売スタートで、購入後入場者の列の最後尾に並ぶことになる…情報では連休の正午頃に行った人は80分待ちだったらしい。

8時半の列に並べばスッと館内に入れるが、その時は既に1時間立ちっぱなしの状態で入ることになり、何も見ていないのに既に足が棒状態になっている…これまでの俺がそうだった。

入場を待っている列に並ばないで、門前の状況が見えるベンチでのんびりパンを食べながら様子をうかがった。

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改めて周囲を見渡すと、公園内にあるベンチの大半は遊びに来ている人で無く、得体の知れない半浮浪者みたいなのに占拠されている…俺の上野に対するイメージがまさにコレで、科学博物館や美術館などが点在するアカデミックな場所なはずなのに、全然垢抜けない。

上野駅周辺も…朝から立飲み屋から酔っぱらいが出てきたりで貧乏臭く、芸術とはほど遠い雰囲気なのが凄く残念。

トーハクの門の前は開門10分前からあっと言う間に長蛇の列が出来る…入場ゲートが開いた後も次々と足早に運慶展が行なわれている平成館に歩く人が途絶えない。

散々入場に待たされてフラフラになったまま作品を見終えて館から出ると、あれだけ並んでいた行列が消えていて「今来れば良かった!」と思うことがあったが、今回の運慶展は様子が違う。

9時45分、状況が変わりそうにないので中に入る。

皆さん競歩の様に早歩きで、走って行列の最後尾に向かう人もいる。

客層の半分は物見遊山な年金受給の暇を持てあましている高齢者、25%が美術に少し関心があり平日自由に動ける裕福層のインテリオバサン、残りが運慶展を心待ちにしていた仏像ファンと、学生達って感じだった。

結果、最後尾に並んだときから15分程で入れたが、後ろを振り返ると列の最後尾は俺が並び始めた位置辺りで変わらなかった。

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また、見終わって平成館から出た時も、相変わらず人数制限が掛けられていて長蛇の行列が俺の時と変わらない長さで続いていた。

この辺りの詳しい情報は、主催者側がTwitterで細かく混雑状況をアナウンスしているのでお勧め。

ネット情報では、確実に並ばずに入るためには

・金曜日、土曜日の夜間開館日の19時以降
・平日の16時以降
・天気の悪い平日

らしい。


館内に入った時は「やや混み」って感じで、全部見終わって帰る頃には「満員」って感じで、これが休日だと何処まで混むのか考えると恐ろしくなった。

エスカレーター手前に受付があり、そこに「快慶・阿修羅・運慶スタンプラリー」のスタンプがあった。

これは今年の4~6月に奈良国立博物館で行なわれた「快慶展」と、3~6月と9~11月まで行なわれている興福寺仮講堂での特別公開「阿修羅」に、今回の運慶展で行なっている。

誰もスタンプを押していなかったが…俺はこれでコンプリート!

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素晴らしい仏像の数々は俺なんかがここで中途半端な知識で語らなくても、ネット上に溢れるほど情報があるので、そちらを見ていただきたい。

ただ、驚いたのはケースに入って無くて、手を伸ばせば触れる様な所にあったり、360度回って仏像の後ろまで見えるようになっていたり、配置が絶妙だった。

ただ、館内が混んでいるので、仏像の名前や製作時期や、どの寺に安置されているのかなどの情報が1つの案内板に纏めてあると良かったと思う…今の状態では名前しか書かれていないので、何処の寺のものか調べるには人を掻き分けて離れた位置まで移動しなければならず、不便だった。


館内の混み具合からすれば、よく見れた方だと思う。

ただ、皆がマナーを守って静かに楽しんでいる中で、1匹だけオカシイのが喚いていた。

素晴らしい運慶仏を見て興奮したんだと思うが、立派なスーツ姿のオッサンが大声で目の前にある仏像を解説していて、「類は友を呼ぶ」というやつだと思うが…オッサンに同伴している、見るからに頭の悪そうなオバサンが仰ぎ見る様にウットリとオッサンの講義に酔いしれていた。

俺はオッサンの声が「全く」聞えない位置まで逃げた…マジで係員につまみ出して欲しかった。

この手の馬鹿は大なり小なり何処でも湧くんだけど、空気が読めない…幾ら同伴のババア以外の周囲に聞えるように「俺様は詳しいんだぞ」と声を張り上げても、詳しく知りたい人たちは皆ヘッドフォンの音声ガイドを使っている。

でも、オッサンの気持ちは、俺も凄くよく判る!

確かに仏像の知識が増えてくると楽しい!

何処の寺の誰作の仏像の名前がスラスラ出てくるようになれば、それを他の人に言いふらしたいというのは、俺も理解できる。

「お詳しいですねぇ~!」っておだてられながら、ウンチクを聞いて欲しい!

ただ、それを混んでいる博物館の中で「大声」でやるのはマナー違反。


…でも、見仏というのはちょっと特殊だと思う。

見仏仲間を求めてメル友と情報交換までしている俺からすれば、見仏の基本は単独行動で、群れるものではない。

寺社仏閣巡りは自分探しの旅で、余り誰かとワイワイやる性質のものでは無い。


気になるグッズ売り場は、会場限定発売の「十二神将」ガチャポンが人気らしい。

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絵はがきやクリアファイルとかの基本アイテムが充実しており、期待していたみうらじゅんさんの物販とかは見あたらなかった。

俺はオールカラーで超豪華な目録を購入。

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天燈鬼・龍燈鬼のトートバッグ。

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セブンイレブンで龍燈鬼フィギア付き前売りチケットを買った人は、2Fにある売店では無く、2階の別の場所に専用の引換所がある。

そして遂に念願の龍燈鬼をゲット!

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遂に龍燈鬼が我が家にやってきた!

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さっそく我が家の仏像ミュージアムに入れてみた!

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今回の「足の温存作戦」がどれほど成功したかといえば、いつもは疲れて一目散に駅に向かっているのに、今回は余力があったので、以前から気になっていても疲労困憊で行けなかった「法隆寺宝物館」も余裕で廻れた!

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開催期間中に一部の仏像の入れ替えがあるので、また後半に行くつもり。

次回は本館1Fで行なわれている「運慶関連展示」にも行こうと思う。

運慶展は仏像好きは絶対お勧めの特別展なのだ!