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仏像の見方 [日々のあれこれ]

権威主義を反省[バッド(下向き矢印)]


BS放送で毎週楽しみに見ていたみうらじゅんさんといとうせいこうさんの「新TV見仏記」も、16回の「 鎌倉逍遥編」で終了みたいで、そこから先は再び再放送として1回の平城遷都1300年スペシャル~ 奈良編に戻るみたい。

今度は是非飛ばした「奈良・斑鳩編」なども放送して欲しいし、22回の「大阪・ひっそりおはす編」までやって欲しい。

という事で、最終回になるのか?判らないけど、とりあえず「 鎌倉逍遥編」を楽しく見て、俺の仏像の見方が悪かった事に気がついた。

例えば京都の東寺には、立体曼荼羅を始め沢山の仏像の宝庫だけど、仏像の前には仏像の名前と国宝とか重文とかのランクが書かれていた。

俺は仏像よりも先に「あ、これは重文なんだ」「お!こっちは国宝だ」とランク分けをして見ていた…その先入観を持って仏像を見ていた。

「新TV見仏記」を見て鎌倉の仏像の素晴らしさに驚いたんだけど、冷静に考えると鎌倉の仏像で国宝なのは鎌倉大仏だけ。
 
でも鎌倉には奈良・京都には無い素晴らしい仏像の宝庫だった。
 
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俺は、自分が権威主義に陥っていた事に気がついた。
 
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確かに、訳もなく国宝指定されているわけでなく、仏像で無くても国宝は凄いんだけど、その事と良い仏像とは結びつかない。

それを俺は室生寺で判っていたはずで、室生寺金堂の須弥壇は十一面観音を始め素晴らしいんだけど、その横にあった蔵王権現像は全くの無名なのに圧倒的迫力だった。
 
「新TV見仏記・大和横断編」の室生寺でも蔵王権現は取り上げなかったが、一番右端にカメラには写っていた…凄い迫力だ。
 
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不思議なのは、室生寺での俺の記憶と実際のものとが違うことで、俺の中では…黒く光る鬼が床を這っているイメージになっている。

ひょっとすると、俺の記憶の中で像が勝手に変化しているのかもしれない…そう思ってしまうほど迫力があった。
 
また、ネットでは、室生寺に行った人のコメントで、十一面観音などの須弥壇を外から見るだけで、凄く不満だったらしが、俺が行った時は遠くて見えないと思う距離では無かった…その人は蔵王権現がよく見えなかったらしいが、その方が撮られた写真を見ると確かに俺が見た位置とは違う。
 
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いずれにせよ、仏像は国宝や重文などの肩書きに惑わされなければ、もっと楽しめると思った。 

先入観成しに仏像を見ることが出来れば、より一層楽しい見仏になると思う。

鎌倉に見仏に行きたいのだ。