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F1GP史上最高のレース [アナログメディアのデジタル化計画]

31 May 1992 MONTE CARLO[TV]


今回紹介する1992年のモナコGPは、まだブログというのが存在しなかった過去にやっていたホームページで紹介していた。

今回は、VHSビデオデッキが生産中止になった事で、急いで録画していたビデオテープをデジタル化していて、発掘したのを紹介する企画で取り上げる。

アイルトン・セナが参戦しているレースはいずれ改めて紹介する計画で、少しずつ資料を集めている…というのも、当時のF1人気は異常な盛り上がりで、レース毎に専門誌が発売されていた。

多くの引っ越しを経ているので、何とも言えないが、恐らく捨てた記憶がないので、まだ持っているはずなのでで、ブログで紹介する時には使うつもりなんだけど、スキャンしなければならなかったりするので時間が掛かると思う。
 
何処にあるのかがセナが亡くなってからは封印していたので、ちょっと判らない…押し入れの奥底にあると思う…。 

いずれにせよ、今回は発掘したビデオテープの紹介なので、ササッと簡単に行ってみる。


モノは…WOWOWの「伝説は蘇る~F1の貴公子アイルトン・セナ~」という番組。
 
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中身はフジテレビの中継で、コマーシャル無しのノーカット版。
 
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1992年のF1GPは、それまでの常勝マクラーレンからウイリアムズの時代に変わり、撤退を決めたホンダ最後の年だった。
 
ウイリアムズのレッド5、マンセルは開幕から負け無しの絶好調でモナコに乗り込んだ。 

予選結果は、No2ドライバーのパトレーゼが2位で、モナコマイスターのセナがポールのマンセルより1秒遅れという、あり得ない差が付いている…本来なら勝負にならない絶望的なタイム差。
 
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レースは、マンセルが悠々とトップを走る展開だったが、大きく離されたものの、セナも2位で頑張っていた。
 
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トップを快走するマンセル…開幕からマンセルの一人勝ちの退屈さが続いていた
 
 
 
この年は開幕からずっと同じ展開で、このモナコでもマンセルがそのままゴールするんだろうと思っていた終盤、マンセルが突然ピットイン!パンクか?
 
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マンセルはパンクのインジケーター点灯でピットインしたが、結果はホイールが曲がった事での誤作動だった
 
 
 
この年セナが初めてトップに躍り出た!!
 
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俺もテレビの前で飛び上がった!! 
 
 

 
タイヤを交換し、当時はピットレーンに速度制限なんて無かったので、2本のブラックマークを残し、狂った様にピットを飛び出すマンセル!
 
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緊急ピットインしたマンセルのタイヤはパンクではなかった…普通のドライバーなら行けるところまで行ったかもしれないが、マンセルは過去に最終ラップにパンクでリタイアという経験をしていた!
 
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何を思う、フランク!
 
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鬼神の走りで、ファステストラップを連発してセナを追うマンセル!
 
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大興奮の実況三宅アナと解説の今宮さん…「すぐ追いついちゃいますけど、抜けないですからね」。

ラスト3ラップ、サン・デ・ボーテを抜け、ボー・リバージュの登りでセナの背後にくっつくマンセル…「わぁあ~っ!ここで抜かれちゃうの?」と絶叫する今宮さん。
 
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ラスト2周!抜けない!抜かせない!…ホンダスタッフが無線で、燃費を無視して「オーバーテイクボタンを押せ」とセナに指示、実況が古館さんだったらどうなっていただろう?
 
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カジノコーナーを越え、ミラボー手前で何故かセナにブルーフラッグが振られる…同一周回なのでこれは意味不明!
 
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ただ、幾らモナコが抜けないからといっても、ここまで速度差があればトンネル出口辺りで普通に抜ける…でないとスタートした後は全車がそのままの順位でゴールするはずだけど、そんな事はない。
 
モナコマイスターのセナだったから荒法師でも抜けなかった。
 
 

ファイナルラップ、恐らく水温の関係だと思うが、幾らエンジンに楽なコースとはいえ、長く貼り付けないマンセル…勝負あったと思った。
 
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アイルトン・セナ優勝!
 
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大興奮に包まれたウイニングラン!
 
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ホンダスタッフが泣いている!
 
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…俺が何故このレースをF1史上最高だと思うか?だけど、セナの熱狂的ファンというのもあるが、ドライバーの技量が勝敗を分ける最後の時期だったからだと思う。
 
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F1GPに限らず、モータースポーツはマシンがハイテクになるにつれ、面白みは消えていく。

その理由は、やはりマシンのスペックより、それを操縦する人間の戦いの方が魅力的だからだと思う。
 
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1992年は、ウイリアムズのマシンがリアクティブ・サスペンションやセミオートマチック・ミッション等のハイテク技術で開幕から無敵状態だった…この年は第11戦という中盤にマンセルが早々とチャンピオンを決めていて、シートを失い1年間休んでいたプロストがウイリアムズ移籍となり、プロストに追い出されたマンセルが「この車に乗れば赤ん坊でも勝てる」と吐き捨てた。

そんなハイテクマシンにセナは自分の経験とテクニックで立ち向かい、見事にチェッカーをくぐった…だから普通のレースの何十倍も価値があると思う。
 
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モナコGPは、セナとブラジル国旗が最も似合うのだ。