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エレアコ [ギターの話題]

弾き語り[るんるん]


職場のロッカーにギターを置いているんだけど、少し前にエレキからエレアコに変えている。

素の音はフォークギターの音なので、エレキで弾きたくなるフレーズやピッキングはピンと来ない。

一番シックリ来るのはフォークソング。

そこで大昔を思い出しながら時々フォークを弾いている…。
 
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俺がフォークを聞いていたのは小学校高学年の頃で、吉田拓郎が好きだった。

拓郎で一番良く聴いたアルバムは「元気です」かな、ジャケットもカッコ良いし、好きな曲が多い。

ただ昔過ぎて良く覚えていないので、思い出した部分だけを弾いたりしている。

ギターは小さなオーケストラと言われるだけあって、ギターさえあれば伴奏を弾きながら歌を歌うことが出来る。

実際に弾いてみると、アンプやエフェクターを色々操作する煩わしさは無く、ピッキングすれば即音が出る…レイテンシーも無い、リアルタイムの感触だ。

ただ時間と共に飽きてくる…つまり1色しかないので飽きる。

大学生1年の頃、応援団の勧誘逃れで軽音楽部に入っていて、先輩達が行なう定期演奏会を見に行った事があった。

軽音はロック、フォーク、ジャズの3つに別れていて、その時はフォークの演奏会の日だった。

次々と先輩達がフォークギターを持ってステージに出てきたが、最初の数分で飽きてしまった。

ギターの良し悪し、弾き手の上手い下手はあるものの、基本的な音色はフォークギター以上でも以下でも無いので、続けて聴いていると苦痛になってきた…ロックの様な刺激も無いし、退屈だった。

俺はこれと同じ事をクラシック音楽にも感じる…バッハのパイプオルガンは素晴らしいがシンセほど面白くないし、モーツアルトのシンフォニーも最高だけど、いつも聴いていると音色に飽きてしまう。

曲の素晴らしさや、演奏の素晴らしさとは別に、音色や演奏形態の限界を感じてしまう。


時々ロムっているあるミュージシャンのブログで、数年ゴキゲンにやっていたバンドが解散し、その人はフォークの弾き語りに転向した。

良くも悪くも他人に左右されてしまうバンドより、自分だけの能力を出力出来る個人弾き語りの方が納得できる。

だから独りで出来るのであれば、他人を介在させない方が自由勝手に好きに出来る気楽さがある。

俺もその人の気持ちは痛いほど判るが、問題は自宅で遊ぶ分には良いが、ライブでフォークギターだけで聴かせるのは異常に難しい。

ロックミュージシャンの桑名正博さんも、アコギ一本持って歌わせると名人だったけど、あそこまで芸達者でも何曲も聴きたいと思わなかった。

それほどギター1本で歌って聴かせるのは難しい…ってか、フォーク歌手と呼ばれる人ほど、バンド編成でロック的にやっている。

俺なんかも昔YKバンドというフォークデュオを組んでいたけど、結局は音のバリエーションに飽きてしまって、エレキギターとエレキベースに持ち替え、ロックバンドへ進んだ。



誰も居なくなった職場でエレアコを弾いてみた。

そのYAMAHAのエレアコは、ライブで使う以外はレコーディングで使ったりの自作曲専門で、遊びでYESの「ラウンドアバウト」のイントロや「アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル」を弾く程度で、フォークは1秒も弾かなかった。


コードを押さえてストロークで鳴らしてみる。

忘れていた曲を数十年ぶりに思い出す…太いベース弦と違って細いから指に食い込む…ずっと弦を押さえるので指先が痛い。

ちょっと声を出して歌ってみる…やはりフォークは歌が主役だから。

歌詞を思い出し、思い出せない部分は適当に歌ってみる…もうカラオケなんて全く行かなくなったから、歌を歌う事が無かった。

正式な曲のキーが判らないので、歌いやすいキーに変調して歌ってみた。

拓郎の「今日までそして明日から」とか、井上陽水、かぐや姫とか、子供の頃聴いていた曲を歌った。

まさか自分が、かぐや姫の「神田川」を、神田川の真横で歌うことになるとは、子供の頃は考えもしなかったけど…人生とは判らないモノだ。

実際歌いながらフォークギターをガチャガチャ鳴らすのは楽しい。

でも、上手い下手では無く、アコギ系は自分で弾いても長時間は厳しいのだ。