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東大寺 転害門 [寺社・城・仏像・ミュージアム]

ねこ被害[猫]


興福寺や東大寺がある奈良公園に遊びに行くとして、何処をどう回るか?

東大寺は有名な大仏殿にお水取りの行われる舞台がある二月堂、国宝仏像が立ち並ぶ法花堂、あとは四天王がいる戒壇堂が精々だと思うし、もしそれら全てを1日で歩き回ればヘトヘトに疲れてしまう。

大抵の場合は、奈良駅から興福寺を見て…鹿もいるし、旅行客を掻き分けて大仏殿まで進めば疲れて帰ろうと思うのが普通。

俺も最初は、少し外れた位置にある戒壇堂などは場所すら知らなかった。

奈良公園を訪れる度に少しずつ探索の範囲を広げ、新薬師寺春日大社にも足を運ぶようになった。

そんな奈良公園に何度も通った俺にも、まだ取りこぼしているところが何カ所かあって、ずっと喉に刺さった小骨のように気になっていたので、今回の旅行でピンポイントで探訪することにした。


まずは東大寺の「転害門(てがいもん)」…ずっと気になっていた。

東大寺の転害門は、平重衡の兵火、松永久秀の兵火にも焼け残った、天平時代の東大寺の伽藍建築唯一の遺構。

東大寺の門といえば超巨大な南大門だけど、あのボロボロの南大門ですら鎌倉時代製だから、転害門は修理で改変されているものの、基本的には奈良時代の建物。

つまり、最もオリジナルの東大寺に最も近い建物…これは見に行かなければならない。



近鉄奈良駅から県庁の前を抜ける。
 
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登大路町交差点横にある池に鹿がいた。
 
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この辺りで観光客はガクッと減る。

若草山方面を見上げると、東大寺の南大門が見える。
 
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吉城園に向かって歩くと、目に入る風景の時代が古代に戻る。

国の名勝の指定されている依水園の前を通る。
 
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大好きな写真家入江泰吉先生の旧居の前を通り…

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四天王が邪鬼を踏みつけている戒壇堂に出る。
 
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ここまで来ると、普通は大きく見える大仏殿に引き寄せられるんだけど、反対側に進む…観光客はいなくなり、俺1人になる。
 
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千手堂がある。
 
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千手堂は、鎌倉時代後期に創建されたという由緒ある仏堂で、1998年に火災が起き全焼し、現在のお堂は2002年に建てられ、東大寺の仏堂の中でも最も新しい。
 
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千手堂の隣にある華厳寮の前を通過する…
 
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小さな戒壇院北門をくぐる。
 
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焼門前交差点を北方向に歩く…
 
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200メートル程で、奈良交通のバス亭「手貝町」が見えてくる…
 
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転害門に到着。
 
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凄く立派な門だ。 
 
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驚いたのは1200年以上前の国宝が、何のセキュリティーもされていない状態で建っていた。

最近は靖国神社でのテロ事件じゃないけど、反日愛国な国のオカシナ奴とか、日本人でも頭のオカシイ殺人鬼が、マスコミのカメラに笑顔で逮捕されるのが普通の光景になっているが、そういう危ないのが火を付ければどうなるのか?

燃えちゃったので新しいのを作りますというハナシではないから、何かあれば取り返しが付かない。

防犯カメラは付いているかな?と探すが…見あたらない。

それどころか門の横に「野良猫の被害で困っています。門の周辺でエサなどを与えないで下さい。」という立て看板があった。
 
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世界遺産で国宝の転害門は、ねこさんによる被害に悩んでいた。
 
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転害門付近は、天平時代から変わらない、おだやかな時間が流れていたのだ。