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鎌倉大仏・長谷寺 [寺社・城・仏像・ミュージアム]

磯の香りと江ノ電[カメラ]


元職場の仲間K島さんと鎌倉に遊びに行った。
 


俺の今回の鎌倉での主目的は江ノ電に乗ること。

江ノ電は小さくて可愛いのが好きで、YOUTUBEとかで見ていて、ずっと乗りたいなぁ~と憧れていた。

江ノ電は子供の頃に両親と東京~鎌倉に遊びに来たときに乗った記憶が微かにあるだけで、東京で暮らすようになってから鎌倉に足を運ぶことは無かった。


新宿でK島さんと合流して、電車のチケットを購入する。
 
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小田急の特急ロマンスカーに乗って出発!
 
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ロマンスカーは、東京に越して来て間がない頃に一度乗ったことがあった…。
 
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…当時はバンドが忙しくて定期的に働く事が出来なくて、工事作業の補佐みたいなバイトをしていた。

工事を請け負っている業者は作業員の頭数で請求するので、本職の職人さんに賃金の安いバイトを混ぜて人数を揃えたい…当時は人材派遣なんて言葉が無かったけど、そういうののハシリだったと思う。

バイトは何の資格も経験も無いので、特に何をするわけでは無く資材などを台車に積んで運んだりするだけ。

今は何でも時間給で、深夜に仕事が終わって始発電車まで動けなくても働いた時間しかお金がもらえないが、当時は数時間で仕事が終わっても1日分の日当が出た…バブル景気の全盛期で、アルバイトニュースが電話帳程分厚くて、東京にはそういういい加減で美味しい仕事がゴマンとあった。

ある時、藤沢にファッションビルを建てる工事で徹夜作業があるので、当時一緒にバンドをやっていたドラムのMと一緒にロマンスカーに乗って出かけた…ちょっとした旅行気分だった。

その仕事は毎回違う現場に行くので集合場所を探すのが大変で、「金髪で左右違う色のスニーカーを履いている男の前に集合」って必ず俺が目印になっていた。

バイトには大学生とフリーターの2種類が来ていて、深夜の休憩時間になると裕福な学生さん達はラーメン屋に消えていき、ビンボウなフリーター達はコンビニで買ったおにぎりを埃っぽい場所で食べていた。

フリーターにはモデルや役者さんを目指しているのが多かったけど、バンドをやっている奴も多くて、格好で判るので直ぐに声を掛けて仲良くなった。

真冬でも半袖のTシャツ一枚で…ビルの外にある寒風が吹きすさぶ喫煙所で安タバコをくわえて、ガタガタ震えながら夢を語り合った…そういう所で知り合った仲間とバンドをやったりもした…皆良い奴ばかりだった。

…そんな思い出をK島さんとしているうちに、あっと言う間に藤沢に到着。

ロマンスカーから降りて周囲を見渡したけど、藤沢の景色自体をスッカリ忘れてしまっているので当時の面影も何もなかった。


少し迷って江ノ電の駅に向かう…。
 
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江ノ電の藤沢駅は外国人旅行者でごった返していた…中国人を筆頭に韓国や白人さんも多くて満員の車内では色んな言葉が飛び交っていた。

オリジナルの緑の車両だと良いなと思っていると、緑がやってきた!
 
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実際に江ノ電に乗ってみると中は意外に広く、民家の真横ギリギリをノンビリ通過する…暫くすると海が見えてくるのも最高!

暑いので、車内は冷房が効いていた。

江ノ電のフリーパスを買っているので、江ノ島で降りる。
 
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冬の格好をしていたので、天気が良くて暑かった。
 
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江ノ島まで渡って、名物の「しらす丼」を食べる。
 
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飲み物は生きた酵母が入っている「江ノ島ビール」…マイルドな口当たりのこくのあるビールって感じ。
 
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しらすは生か茹でるか聞かれたので、せっかくなのでここでしか食べられない「生」をチョイスした。
 
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しょうがを醤油に溶いて全体にかける様に言われたのでそうしたが、特にコレといった味があるわけでもなく「生しらすを食べているんだ」という珍しさだけだった…そんなに有り難いものでは無くしらすだった。
 
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ただ、味噌汁が良かった!

何の変哲も無い、具もワカメだけの小さな椀に入った味噌汁だったけど、何が原因なのか判らないが海の香りがギンギンにした!

これは「あるようで無い」。

子供の頃、若狭湾にある海水浴場の民宿で同じ磯の香りプンプンの味噌汁に遭遇した事を思い出した。

K島さんはホタテと、ビールに付いていたイカの付きだしも俺にくれたけど、俺は味噌汁が最高だった!


遊覧船に乗ろうという事になった。
 
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江ノ島に行く江ノ島大橋の境川という場所から、江ノ島本島の岩屋という場所まで運行している。
 
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俺は、船内で案内のナレーションかなにかを聞きながら、名物の岩かなにかを見て巡るのかな?と思ってカメラを取り出して期待して乗ったんだけど、ただ単純に真っ直ぐ目的場所まで行くだけで「遊覧」でも何でも無かった。
 
船から降りると岩場で、子供が潮だまりで遊んでいた。
 
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岩以外に何も無いので帰ろうという事になり、再びチケットを買って船で戻った。 
 

船の業者は観光客が多くて次から次へと「入れ食い状態」なので、「早く乗ってくださ~い!」と、大急ぎで船を往復させて儲ける事に夢中で、遊覧とはほど遠いシロモノだったが、船に乗りたかったのと、潮の香りを満喫出来たのは良かった。
 

観光客でごった返す江ノ島から、再び満員の江ノ電に乗って「長谷駅」へ向かった。
 
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途中で鎌倉高校を通過したが、漫画「スラムダンク」の聖地巡礼の人達が大勢カメラを構えているのが見えた。
 
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こんな感じだった 
 


長谷駅で下車して、長谷寺に向かう。

道路が大渋滞で、狭い歩道で駅に向かう人達とすれ違って歩くのが大変だった。

長谷寺という名前の寺は日本各地に240寺程存在している。
 
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鎌倉の長谷寺は大きな木造十一面観音立像で有名で、奈良の長谷寺の十一面観音像と同じ木から造られたといわれている。

間近で見ると金ぴかで凄かった。
 
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因みに奈良の長谷寺の十一面観音はオリジナルは火事で焼失しており、現在の本尊像は1538年の再興、像高10.18メートルで重要文化財。

鎌倉の十一面観音は9.18メートルで、造立年代は定かでなく後世の修復が多い…光背は1991年のアルミ製とか、ちょっと残念。
 
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小高い位置にある長谷寺の境内からは、相模湾を一望出来る場所があり、日本の神に興味の無い外国人観光客達でごった返していた。
 
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長谷寺を出て、一路鎌倉大仏がある高徳院を目指す。


何もなければ楽々と到着出来る距離なんだけど、大渋滞で動かないトラックや観光バスのエンジンの熱と、狭い歩道で巨大な白人観光客とのすれ違いや、土産物屋の前で立ち止まるのを追い越したりで凄く大変だった。
 
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暑いのでアイスを買う。
 
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観光地のインフラ整備という点では、鎌倉は奈良・京都と比べると数段劣る。 


高徳院に着いて…通路に出ると正面に大仏様がデン!と座ってた。
 
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大仏殿という屋内にある奈良の大仏と違って、屋外にあるので痛みや汚れが多いそうだが、最近保存・修理工事が終わり大仏胎内も拝観する事が出来た。
 
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最近まで工事中だった
 
 
 
長蛇の列の大騒ぎする外国人旅行者に挟まれて、狭い階段ですれ違いながらやっとの思いで中に入ると、真っ暗な中から大仏の背中の通気口が見えた。
 
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その時「あ、俺、以前ここに来た事がある」と、幼少の頃の記憶が蘇った。
 
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子供だから何も判らないと思わないで、こういう文化財に連れて行ってあげると、一生覚えているんだと判った…学校の修学旅行で京都に行くというのも、日本人には必要かも。


高徳院を後に、江ノ電の長谷駅に戻ろうとするが、細い通路は更に観光客でごった返しており、1本横を走る道を歩いた…土産物屋が無くて、静かで洒落た喫茶店などが並んでいて楽に歩けた。

混んでいる長谷駅に戻る気がしないので、もう一駅先の由比ヶ浜までブラブラ歩いた。

ごった返す長谷駅からやってきた鎌倉行きの車両はドアが開いても誰も降りず、既に超満員で飽和状態。

太った白人を背中で押してやっと乗れた。

多くの観光客が犇めく鎌倉駅に到着、江ノ電と別れた…江ノ電は想像通りで良かった。
 
 

K島さんと横浜中華街で一杯やろうという事になり、横須賀線で大船、戸塚を通って横浜駅に到着。
 
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根岸線に乗り換えて関内で降りた。
 
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大阪でバンドをやっていた頃は、ライブで頻繁に横浜で演奏していた…東京とワンセットだった。

でも東京に住む様になってからは横浜は行かなくなった…30年近く前に中華街で食事をして以来だと思う…。

横浜球場はベイスターズが四国松山に遠征中で、球場周辺で植木のイベントをやっていた。
 
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横浜球場もナイターの照明はLEDになっている様だった。 
 
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ボチボチ歩いて中華街へ突入するが、鎌倉以上の混雑だった。
 
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白人旅行者も見かけたが、圧倒的に中国人旅行者が多くて驚いた…日本人が外国旅行して和食レストランを探すような感じかもしれない。

ただ、爆買いみたいな威勢の良いのは見かけなかったし、歩いている人間が多い割にはお店が満員で繁盛しているという雰囲気は無かった。
 
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店の店員らしき男が、道の真ん中でタバコをくわえ煙をまき散らして中国訛りの日本語で客引きをしていたが、そんなのにノコノコ着いていくと中国マフィアにボッタクリされるんじゃないの?と、正直怖かったのでデカい豚まんを買って食べ歩いた。

豚まんは美味しかったが、ソースか醤油が欲しかった…俺は豚まんと言えば551の蓬莱かな。

帰りは元町・中華街駅から西武池袋線が直通で乗り入れているので、そのまま小手指行きに乗った…ただ1時間半近く乗っていたと思う。
 
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鎌倉…またいつか、ノンビリ行ってみたいのだ。