阪神 - 広島 16.04/08～10

1勝2敗

高校球児に明け渡していたので長い旅が続いたが、待ちに待った聖地甲子園での開幕となった。

しかし待っていたのは、巨人との死闘の疲れと、絶好調の広島だった。

1戦目、先発能見が立ち上がりに広島打線に捕まり2失点。

広島は金本阪神よりバットが振れていて、思い切りも良い。

その後初物が苦手な阪神打線は広島先発の横山を打ちあぐね、9回裏にやっと打線が繋がり、西岡がサヨナラを決めた。

 

 

 

しかし、この「目一杯の限界野球」がいつまで持つのかも気になる…鳥谷などキャンプで飛ばしすぎて開幕で既にバテバテだ。

疲れを知らぬ鉄人金本監督のペースに誰もついて行け無い様子が、西岡のお立ち台での涙に出ていたと思う…開幕で対戦チームが一巡し終わらないのに、皆フラフラに疲れ切っている。

 

 

 

恐らく、監督どころかコーチ経験すら無い金本監督だから、ペナントレースという「1年」の力配分が判らなくて、常に全力疾走で骨折していても片腕でヒットを打った選手時代のペースを選手に求めているんだと思う。

ただ、この金本監督の思考や方針は「間違い」や「悪」では無く、金本監督の個性であり、それが気に入らなければ監督を依頼しなければ良いだけの話で、監督を依頼したのは球団なので、これは選手達はもとより我々ファンも腹を決めるべき。

今年は金本監督も「勉強の年」だと思うので、変に優等生に纏まらず、得心の行くところまで自身の考えを追求して欲しい。

ただ、監督が大好きな「精神論」と、試合状況を分析する目の落差が目立つので、もう少し冷静に頭を使ってやって欲しいと思う。

2戦目。

高山のヒットに続いて江越のホームランで、先発岩貞は七回まで12奪三振の快投で、広島の先発黒田もゴメスの打球が足に当たって早々に退場と快勝ムードの展開。

しかし8回に福原が打たれて同点に追いつかれ、延長10回に榎田と金田がボロボロでの逆転負け。

金本監督は4番手で出てきた金田投手が3四球押し出しに名指しで「淡々と投げてベンチでも淡々と座っている」と批判、2軍降格が濃厚となった。

3戦目。

先発藤川が立ち上がりで最初のバッターに四球、次の菊池にホームランを献上、ゲーム開始数分で簡単に2失点。

俺はこれを見て「もう変えろ」と思った…全く進歩が見られない！

打順が３巡目に入って目が慣れた広島打線は、力の無い高めのストレートとカーブで誤魔化せる四国リーグほど甘く無かった。

自信満々で振り回してくる広島に5連打を浴びてKO。

 

KOされてベンチに戻る途中でグラブを落とす球児、強烈なノックアウトだった

 

 

今の藤川を一言で例えると「下柳の劣化版」、70球でバテて高めに上ずり…とてもじゃないけど今の阪神の一軍で先発メンバーに入る程の魅力は感じない。

スタミナなさすぎなのは今更いうまでもない…何度も言うが、藤川は若手時代ですらスタミナ不足で先発を外されていたのに、今の歳になって先発をさせるのは起用法が間違っていると断言する。

試合は、4番福留が猛打賞など、打線の涙ぐましい活躍で最後は1点差のギリギリまで追い上げたので、矢野作戦コーチと球児の「仲よしごっこ」が試合をぶちこわした。

 

円陣を組んで金本監督が「何とかせえ！」と檄を飛ばしたが、何とかせなならんのはベンチ

 

 

日曜日の試合を楽しみにしていていた超満員の聖地甲子園だったが、理不尽な温情采配が全てを台無しにしてしまった。

 

 

 

若手選手達には血も凍る競争を煽りながら、旧知の仲のベテラン選手には真逆の聖域で、前日には2軍に落とす金田投手を名指しで批判したが「淡々と投げてベンチでも淡々と座っている」のは藤川だろ！

試合は常に阪神が押している流れで、采配さえマトモなら確実に勝てた試合、試合終了後も負けた気がしなかった。

そもそも「勝ち星をつけてやりたい」とか、「この回投げきらせてやりたい」とか、温情でピッチャーを引っ張ると失敗するのは素人でも知っている！

今の藤川の状態を復調させるのは1軍監督の仕事では無く、藤川は往年のストレートが復活するまで、ソフバンの松坂みたいにノ～ンビリ調整して「1回限定の中継ぎ」を目指して欲しい。

金本監督は温情などにブレず勝利に極限までどん欲な姿勢を厳しく貫いて欲しい！

 

試合終了直後の悔しそうな金本監督

 

 

 

今回の見所はゴメスの腰痛離脱と、ヘイグの風邪離脱で純国産打線になった事で、両助っ人が居なくても戦力は変らなかった。

中継ぎ陣が不足しているので、中日からやってきた高橋が酷使でボロボロになる前に、ゴメス抹消→ドリス登録を試して欲しい！

超変革とはいえ巨人戦燃え尽き症候群は相変わらずだったのだ。