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羽田事故 [日記]

事故原因の究明




2日に起きたJAL機と海保機の衝突事故の調査が進んでいて、珍しく情報が早々と公表された。

国土交通省が3日にBBCなど報道各社に公表した「空港管制官とJAL516便や海保JA722A機との交信記録」ではJAL側に問題はなかった。

JAL機の機長は目視で海保機を確認できなかったと言っているが、もし視認できたとしても着陸寸前では何も出来なかったと思う・・・プロペラ機のレシプロ戦闘機じゃ無いのでクイックな動きは出来ないし、下手に避けようとしていれば自機も滑走路から逸れて乗客の脱出が出来ない体勢で炎上したかもしれない。

アレコレ整理すると、最大の問題は「何故海保機が滑走路にいたのか?」に尽きる・・・海保機はJAL機と接触する40秒前から滑走路で停止していたのが空港のカメラに映っている。

海保機の滑走路への誤進入をネット民などの憶測の大半は「聞き違えや解釈の間違い」で、管制から指示された停止位置が滑走路内にあると間違ったのでは?という指摘もあった。

しかし、それらは実際に交わされている英語を意訳した日本語だからそう感じるだけで、実際交わされている指示は単純明快で、日本語の「滑走路停止位置」は管制用語で「Holding Point」。

これは管制官にとってもパイロットにとっても共通認識であり解釈の差異の確認は不要で、今回、管制から「JA722A No.1 taxi to Holding Point C5」と指示されていて「離陸の順番は1番目です。C5の滑走路手前まで行って待機してください。」の意味。

また、離陸前の機体が滑走路に入って良い指示は 「line up and wait(滑走路上待機)」 「cleared for takeoff(離陸許可)」) の二種類のみで、しかも指示を復唱する事になっている・・・ネット民のいう聞き間違えやすい曖昧な指示であれば、もっと頻繁に指示エラーでの事故が多発している。

そして、最大の謎は「停止位置の指示をどう捕らえたか?」などの解釈では無く、海保機の機長が「滑走路への進入許可を受けたうえで進入した」と説明している事で・・・国交省が公開した管制との更新記録には進入を許可した記録は確認されていない。

海保機を操縦していた39才のM機長は、機長歴4年11カ月で総飛行時間は3641時間というキャリアを積んだ人なので、ヒューマンエラーが生じたとは考えにくい。

そして本日4日、海上保安庁の航空機から「ボイスレコーダー」と「フライトレコーダー」が回収された。

機長と副機長らで交わされていた「機内の会話」も録音されているとみられるので、運輸安全委員会の事故原因の究明が待たれるのだ。