ピックアップのパワーバランス

ストラトならS-S-H




以前ここに書いたが、去年あるアマチュアのギタリストと知り合った。

一言でいえば「ギター馬鹿」って感じで、ギターを弾くのも語るのも大好きな奴で、俺と同年代なのに、まだ楽器にそれだけの情熱を持っているのが羨ましかった。

そいつのポリシーが「ギターは真空管で歪ませなければならない」という事らしく、理由を聞くと「そうでないと嘘というか誤魔化している感じで嫌」と言っていた。

その時まで、俺はリハやライブも小型軽量なマルチが良いと思っていた…最近のマルチエフェクターの性能は上がっているし、持ち運びやセッティングの手間に費やす労力を考えればコンパクトなマルチを使ってエネルギーをギターを弾くことに費やすのが利口だと考えていた。

しかし、それからまもなく時代はコロナでエレキギターも自宅で弾くモノに変わってしまい、機材の持ち運びというのが無くなってしまった。

俺はコロナ感染の拡大と同時にギターを弾かなかったが、最近復活したのを機にアンプも真空管にこだわろうと思った…あの時の奴の言葉が妙に引っかかっていた。

暫くぶりにアンプを使って音を出してみると、もう「ハードロック的嗜好」も抜けていて、ギターも何本か弾き比べてみたがシングルコイルの音が最もしっくり来た。

以前は、シングルの非力さというかパワー感の無さが不満だったけど、少し足りないくらいが弾きやすいので気楽に弾けるのが心地よい事に気がついた。

ストラトだと、理想的なピックアップバランスは、リアのみハムバッカーで、残り2つがシングルのS-S-Hが良いと思う。

ギターは長く弾かないと好みが変わるのだ。