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秋旅 信州 Vol.02 [寺社・城・仏像・ミュージアム]

一乗山 大法寺[ぴかぴか(新しい)]


新幹線で上田に着いた我々は、レンタカーを借りて国宝の三重塔がある大法寺を目指した。

奈良時代に創建された信州でも有数の古刹である大法寺は、小県郡青木村というのどかな山村に溶け込んでいた。

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車を降りると、秋の優しい日差しが眩しい。

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余りの風景の激変に、東京から一気に田舎に瞬間移動したかの様な錯覚にとらわれた。

俺とKは乗ってきた猛スピードの新幹線からスピードダウンする用に、寺への道をのんびり歩いた。

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ススキが綺麗だった…マジマジとススキを見るのも久しぶりだ。

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観音堂の木造十一面観音は平安時代10世紀後半の作で周辺地域では最古の仏像、鯱は現存するものとして日本最古だった。

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奈良や京都の仏像と違い、ほっこり親しみのある感じが凄く良かった。

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国宝の三重塔を見に行く。

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「あまりに美しくて見返して何度も見てしまうことから「見返りの塔」の名でも親しまれ、日本一美しい塔とされております」と書かれてる。

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初層が特に大きい造りは興福寺の三重塔位しか無い珍しいものらしい。

ただ、見た感じは興福寺の三重塔が光明皇后らしさというか、どこか可愛い感じなのに対し、大法寺の三重塔は堂々たる正攻法という印象を受けた。

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三重塔マニアである俺の最初の印象は、檜皮葺の屋根と、屋根の曲線と曲がり具合が霊山寺の三重塔にソックリだと思った…いずれにせよ地方の寺の塔というよりは奈良・京都の寺を思わせる本格の造りだった。

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パンフレットには日本の国宝の三重塔も書かれていて、日本一恐ろしい降三世明王の福井県明通寺と広島の向上寺を除けば、後は全て近畿地方なのに長野県に、しかも近い場所に2つもある事に驚いた。

三重塔は五重塔よりバランスが良いのが好きで、何故か焼け残る事が多くて、興福寺も三重塔が一番古い建物だし、世界一古い木造建築物と呼ばれている法隆寺も一度火災で焼失した説があるが…もし本当であれば、同時期に作られた法起寺の三重塔が世界最古という事になる。

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大法寺の三重塔は「見返りの塔」の名の通り、美しい塔なのだ。