SSブログ

我が家のレアメタル [ギターの話題]

PCOCC[るんるん]

PCOCCが2013年に生産中止になっていた…知らなかった。

ギター仲間と話すとき、時々話題に上るのがケーブル。

これは「何を使っても同じで、高級品が良く聞えるのはプラシーボ効果という錯覚、楽器屋に騙されるな!」というタイプと、拘り派に大別される。

俺は自分の経験上から「ケーブルで差が付く」事は知っているので、ケーブルに拘っているのは言うまでもない…ある意味アンプなんかよりも重要だと思っている。

ギターケーブルの中には銅線が入っているんだけど、これにも色々種類があるが、俺はPCOCCという材質の銅が気に入って、1990年頃から使い続けている。

PCOCCは、俺もよく知らないけど日本の偉い先生が開発した銅で、電子顕微鏡で見ると普通は繊維状なんだけど結晶になっているらしく、古河電工というところが作っている。

信号が速く伝わるらしく「硬い音」が特徴。

ただ、この特徴という奴は嗜好の問題なので、好みは別れる…ノーマルな銅が悪いわけではないし、PCOCCはHI-FI過ぎると嫌う人も多いが、俺は激硬な音が大好きなので硬くなる分には幾ら硬くなっても問題ない。


俺が最初にPCOCCのケーブルを使ったのは1990年頃、ごく短期間発売されていたYAMAHAのケーブルで、赤色の7メートルを2本、青色の5メートルを1本使っていた…長さが色分けされていた。

09.01.04.jpg


スイッチ付きのジャックで、結線はハンダで無く圧着だった。

当時はエフェクターペダルとラック形式のエフェクターを沢山使っていたんだけど、パッチケーブルも全てPCOCCにしていた…当時、YAMAHAがPCOCCケーブルをメーター売りしていたので10メートル買って、ジャックを買ってきて自作した。

09.01.05.jpg


それまで、ケーブルはパッチケーブルも含めて無酸素銅のOFC製を使っていたので、全部取り替えると音が激変した…「ここまで変わるか!」と思うほどの差があったのには驚いた。

それ以来、俺の中ではケーブルや配線素材は誰が何と言おうが「PCOCCで無いとダメ」という事になっている。

YAMAHAのケーブルがボロボロになって新しいのを買おうにも生産中止…しかし、同時期にペダルエフェクター満載のエフェクターボードを使わなくなり、ラック式のエフェクターに突き進む。

丁度その頃にオーディオテクニカのモニターになって、PCOCCケーブルを使い続ける事が出来た。

09.01.01.jpg


当時はラックタイプの機材に拘っていて、ライブやレコーディングでは20U以上積み上げていたので、パッチケーブルの数も凄かったけど、全てオーディオテクニカの工場で作ってもらった。

削りだし金メッキプラグ、結線はハンダや圧着で無く溶接だった。

そして、最近使っているケーブルは5メートルのオーディオテクニカ社のケーブルで、ジャックはスイッチクラフト社ので結線はハンダ…今思えばその頃古河電工がPCOCCの生産を終了したのかもしれない。

09.01.02.jpg


近頃は楽器から最初のオペアンプ通過後はPCOCCに拘らない方向になっているが、今でも楽器内部配線から、楽器に接続するケーブルはPCOCC以外は使わない。

俺のギターとベースの内部配線は、オヤイデ商会で購入したPCOCC-aという電線を使って、音に直接関係無い箇所の配線はBELDENを使っている。

09.01.03.jpg


これから先、PCOCCを遙かに上回る画期的なケーブルが出ない限り、今あるのを大事に使おうと思う。

我が家の貴重なレアメタルなのだ。