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ビンテージアンプの動画 [ギターの話題]

驚きのサウンド[るんるん]

ネットの動画で、ビンテージなギターアンプの紹介を見た。

俺が若い頃苦手としていた古いピンスイッチのMarshalだった。

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俺は細かい事は知らないので今回初めて知ったけど、ピンスイッチのMarshalにも製造時期などで細かく種類が分かれるんだそうだ。

ピンスイッチの時代のMarshalは、いわゆるプレキシ・サウンドと呼ばれているオーバードライブ系の歪みで、最近のハイゲイン系とはまた別物の味わいがある。

ネットの動画では「え?そんな音が出るの?」と、驚いたが、よく考えれば「そういう音が出る」からこそ、今でも長く愛されているんだと思う。

このタイプのMarshalは、俺も昔は使っていた時期があったけど歪ませようとするとハウリが凄くて煮ても焼いても喰えなかった。

プリ部で歪ませる今のアンプとは違って、パワー部で、恐らく仕方なく歪んでしまうので、ボリュームを上げないと歪まない。

JCMー800辺りからはプリ部で歪ませ安い様に、入力ゲインを大きくする為にオーバードライブというペダルが開発された。

この方式は1980年代にイングヴェイが使うDOD Overdrive Preamp/250で一般的になる…今思えばクリーンブースターのブームと同じなので、ある周期でこの手のブームがやってくるんだと思うが、いずれにせよビンテージのMarshalはパワー部で歪むのでバンド演奏での音量バランスが難しかった。

俺がピンスイッチタイプのMarshalに遭遇するような時期は、ディストーション系のサウンドに憧れていたので、水と油だったし、正直使い方も良く判っていなかった部分もあると思う。

当時プレキシ・サウンドをゴキゲンに出せるだけで、普通の楽器屋では入手できない電源の昇圧やスピーカーゲインを可変出来るアッテネーターなど相当知識のある使い手だったと思う…誰でも簡単に情報を得られるネット社会では無いので、何処でそういう機材が入手できるか?以前に、どういう機材があるのか?の情報すら無かった。

だから、プレキシ・サウンドを作るには相当の手間とお金が必要で、そこまで頑張っても「その音に合致」する音楽スタイルが少なすぎた…RAINBOWとかイングヴェイとかの様式美系だけで、苦労する割には使い道が少なかった。

俺が奈良のバンド「BRITISH STEELE」に在籍していた時、時々対バンになったあるバンドのギターがど真ん中のプレキシ系で、シングルコイルのストラトを見事にドライブさせていたが、当時流行っていたメタル系のサウンドからはほど遠く、当時ディッストーション系の歪みに没頭していた俺の耳には、ベンチャーズみたいにクリーンに聞えた。


時は流れ、ネットの動画の中では、恐らく整備が行き届いているのもあるんだろうけど、古いMarshalが良い音を出している。

今時のギターアンプや機材は、ギタリスト同様突出した革命的なスター不在で、ロックのジャンル同様最新~ビンテージまでが横一線で多角的に広がっている…ロックギターも1つの歴史あるスタイルとして定着した証だと思う。

大昔のアンプを鳴らしてみたいなと思うが、ビンテージといえば聞こえはよいが、価値を知らない人にはスクラップにみえるが、凄く高価だしビンテージ楽器同様、良い状態のは数が少ない。

そう思っていると、PODなどはビンテージアンプのモデリングをリアルに作っていたのを想い出した。

PODも、実際に使っていた時は頭の中に欲しい音があったので、最短距離でその音を作る以外の機能を試した事は無かった…というか、ノンビリPODで遊ぶ時間がなかった。

当時の俺の理想的なギターサウンドは、Lee Jacksonの「Metaltronix」のサウンドだった…ジョージ・リンチやポール・ギルバート、ザック・ワイルド達が使っていた。

俺の場合、ソルダーノでクランチを作ったチャンネルと、デジタルプリアンプで作ったチャンネルをステレオ・パワーアンプを使って別のキャビネットで鳴らし、当時のデジタルアンプの弱点だったレイテンシーを逆手にダブリング機能として使っていた。

そういうモードで自分の機材を振り返ると、デジタル技術が主流になりだした頃のスピーカーシミュレーターなど、一度も試した事は無い…例えばROCKTRONのvoodooなど、ずっとプリアンプとして使い、ライン録音に使った事は一度も無い。

モデリングのナンチャッテだけど、自宅で玩具としてオタクに遊ぶ分には楽しめそうだ。

一度、そういうのを使ってDTMマシンで録音して良い音が出れば、このブログで紹介してみたいのだ。