SSブログ

ジミー・ベイン [音楽]

メタル戦士逝く[もうやだ~(悲しい顔)]
最近までジミー・ベインさんがお亡くなりになった事を知らなかった…驚いた。

06.06.08.jpg




凄く残念!

俺がジミー・ベインを最初に知ったのは、ディープパープルを脱退したリッチー・ブラックモアが結成したRAINBOWというバンドの頃で、2代目のベーシストとして名盤「虹を翔る覇者」に参加。

06.06.03.jpg




RAINBOWの初来日で見た時は、正直リッチー・ブラックモアとロニー・J・ディオにコージー・パウエルがいたので、そちらに釘付けだった…記憶がイマイチだけど、肥後橋のフェスティバルホールで無くて、この時は同じ地下鉄四つ橋線沿いにある大阪厚生年金会館だったと思うが、客席の位置もあったんだろうけど、回りが余りにも強烈過ぎてジミー・ベインの印象は無い。

でも「虹を翔る覇者」の時のメンバーでまだ生きているのはキーボードの人と、ヨボヨボになってしまったリッチー御大だけで、後は死んじゃった。

RAINBOW2度目の来日の時は、既にボブ・デイズリーが弾いていて、正直テクニックではデイズリーの圧勝だと思った…RAINBOW時代のジミー・ベインは、それくらいの印象しかなかった。

そしてロニー親分がRAINBOW~ブラック・サバスを経て自分のバンド「DIO」を結成した時、ジミー・ベインが驚異の新人ヴィヴィアン・キャンベルと一緒にファーストアルバム収録「Rainbow In The Dark」のプロモビデオにリッケンバッカーを持って登場した。

この時も、ブラック・サバスをクビになったボーカルとドラムが、RAINBOWをクビになったベースとくっついたという印象があって、俺にはクビになった奴等の寄せ集めバンドというイメージだった…俺にはDIOは最後までそういう印象だった。

1983年にリリースされたDIOのファースト・アルバム「Holy Diver」はパンチ力は強烈だったが、当時の俺には曲がシンプル過ぎて「地味で古くさい」という印象だった。

どうせ古くさいのであれば、徹底的にRAINBOW風様式美や、サバス風のダーク&ヘヴィーに拘れば良かったと思うが、目立ちたがりのロニーには出来ず「歌メイン」で、楽曲的には平凡だった…ライブでもヴィヴィアン・キャンベルが鬼気迫るソロの横でロニーがアドリブで入れる声が凄く邪魔で、良くも悪くもロニー親方の限界が見えていた。

83年といえば、アイアン・メイデンが「The Number Of The Beast 」でポール・ディアノからブルース・ディッキンソンのイメージが定着し、OZZYは新人のジェイク・E・リー加入で「BARK AT THE MOON」を作ったりと、何かと新しい変化の時代で、俺の頭の中は寝ても覚めても前年発売のジューダス・プリースト「Screaming for Vengeance」一色だった。

ただ「Holy Diver」は多重録音も少なく、インディーズ・バンドのデモテープみたいシンプルな作りだから、楽器の音がリアルに聞えるのが良かった。

特にジミー・ベインの「ガンッ!ガンッ!」って破壊力満点な超硬質ベースサウンドは…俺の中ではHR/HM系の中ではかなり上位にランクされていて、影響を受けた。

当時俺がベースサウンドで好きだったのは、ラッシュの「All The World's A Stage」のゲディー・リーのサウンドや、YESのクリス・スクワイアとかで、HR/HM系で好きな音は少なかった。

因みに俺は昔からHR系で代表的なプレシジョンベースの音が苦手で、その典型がディープ・パープルやRAINBOWのロジャー・グローヴァーの音…未だに何処が良いのかサッパリ判らない。

同じパープルでも「メイド・イン・ヨーロッパ」のグレン・ヒューズのサウンドは最高にゴキゲンで、ジミー・ベインのベースサウンドはそれに匹敵すると思っている。

とにかく「Holy Diver」の1曲目「Stand Up And Shout」のゴリゴリベースを聴いてグッと来ない奴はHR/HMを語る能力が無いと思う。

DIOがデビューした頃、俺は大阪でDEARERというバンドに所属していたが、ドラムがヴィニー・アピスの大ファンだったので、ベースのサウンドもジミー・ベインっぽくしたかったが、あの音を作るのは難しかった。

06.06.01.jpg




俺と一緒にやったバンド仲間で、ジミー・ベイン方向の硬質系で凄い音を出したベーシストはMargeLitchのKyoで、ドロップチューニングペグ搭載のMUSICMANとAMPEGの組み合わせでメチャゴキゲンな音を出していた。

06.06.02.jpg




ジミー・ベインのベースサウンドは他のハードロックバンドの音とは少し違う…それは恐らくヤマハのBB-3000+AMPEGの組み合わせなんだと思う。

06.06.07.jpg




ヤマハのベースが好きな人は、ビリー・シーンを始め元ヴァン・ヘイレンのマイケル・アンソニーなど沢山いるけど、ジミー・ベインも相当好きみたいで、RAINBOWの後に元シン・リジィのブライアン・ロバートソンと結成したワイルド・ホーシズでは、ヤマハベースの最高峰BB-2000を弾いている。

06.06.05.jpg




そんなジミー・ベインが最高に輝いたのはDIOでダグ・アルドリッチとのツアーを収録した「Evil or Divine」だと思う…DIOの最高傑作で、もちろんジミー・ベインはヤマハのBB-3000を弾いている。

06.06.04.jpg




俺はロニーのボーカルが好きではないが、「Evil or Divine」は1欠片もマイナス要素が無い完璧なライブで、DVDがお勧め。

最近のジミー・ベインは、昔仲間のヴィヴィアン・キャンベルやヴィニー・アピスとラスト・イン・ラインというバンドを結成、まさにこれからという時だったが、癌に冒されていたそうだ。

06.06.06.jpg




…今改めてDIOのファーストアルバム「Holy Diver」を聴くと、無骨な楽曲にジミー・ベインのベースが合っている…つまりバランスが凄く良い。

重低音と高音の織りなす超鋼鉄サウンド…これはベース弾きの俺が目指す方向だと思った。

癌に冒されても、最後まで激重のBB-3000に拘ったジミー・ベインはメタル戦士だ!

俺もジミー・ベインサウンドを追求するのだ。