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魅惑の仏像シリーズ [日々のあれこれ]

お勧めの仏像写真集[カメラ]



仏像にはまりだした駆け出しの頃、とにかく仏像の事が知りたかったし、沢山の仏像を見たかった。

しかし住んでいる場所が東京なので京都・奈良へ頻繁に行くことも出来ないし、例え行けたとしても堂内撮影禁止で建物の写真は撮れても仏像の写真は撮れない。

そこで写真集を調べてみたが、どういうわけか仏像の写真集は値段が高い。

そこでネット情報と平行して、古本屋さんと図書館をフル活用する事にした。

古本屋さんでは、主にカラーブックスという安くて小さな写真集を集め、本格的な仏像の写真集は図書館に通った。

沢山ある仏像写真集の中でも、毎日新聞社の「魅惑の仏像シリーズ」は凄かった。

仏像の沢山あるお寺の写真集なら、塔やお堂などの写真もあるので、特定の仏像の写真は数枚ほどになってしまうが「魅惑の仏像シリーズ」は一冊に1つの仏像に絞り込んでいる。

写真は入江泰吉さんで無く、昨年亡くなられた仏像写真家の小川光三さんで、様々な角度から1体の仏像だけに絞り込んで撮影している…これは他に類のない究極の仏像写真集だと思う。

そうなってくると、仏像のラインナップが気になるが、興福寺の阿修羅に始まり、唐招提寺の千手観音、法隆寺の釈迦三尊、広隆寺の弥勒菩薩、薬師寺の薬師三尊と押さえるところを押さえている。

法隆寺の百済観音、東大寺の不空羂索観音とか滋賀・向源寺の十一面観音等々堂々のラインナップ。

嬉しいのは俺の大好きな邪鬼が千年以上踏みつぶされている東大寺戒壇堂の四天王や、興福寺の天燈鬼・龍燈鬼を取り上げている事で、龍燈鬼の首に巻き付いている生意気な竜のアップもある…邪鬼好きの俺には嬉しい選考。
 
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図書館で借りては自宅でスキャンして保存していたが、残念な事に、全28巻で25~28巻が欠けている…恐らく力尽きたんだと思う。

27巻が中宮時の弥勒菩薩で、28巻が円成寺の大日如来でアマゾンで調べると、27巻は在庫がないが、28巻は中古がある…凄く欲しい…そして、運慶といえば関東の仏像ファンには嬉しいニュースだけど、今年の秋に運慶の仏像が上野国立博物館にやってくる!

これは超混雑が予想されるが、これだけは何があろうと見に行かなくてはならない。

上野国立博物館といえば、今行なわれている特別展「春日大社 千年の至宝」も門外不出の国宝の甲冑4領のは2月14日(火)~19日(日)の間だけで、もちろん史上初の機会なので要注意だ!

仏像は生のライブで堪能するのが一番だけど、法隆寺金堂とか目が慣れても何も見えない厳しいケースもあるので、あらゆる角度から細かく撮影している「魅惑の仏像シリーズ」は有り難い。

関東地方の仏像ファンは写真集で我慢なのだ。