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内山高志 VS オリバー・フローレス [ボクシング]

WBA世界S・フェザー級タイトルマッチ[パンチ]


昨年の年末は、恒例のボクシング世界戦のラッシュで、メンドサ × 八重樫、井上 × パレナス、高山 × アルグメド、井岡 × レベコ、田中 × サルダール、田口 × デラローサ、と、てんこ盛りだったが…毎年同じパターンなんだけど、内山高志 VS オリバー・フローレス戦を見て他の熱戦が全部吹き飛んでしまった。

日本ボクシング史の全チャンピオンを並べても最強のチャンピオンが内山だと思う。

内山は何故か「具志堅さんの記録を塗り替える」と意気込んでいるが、具志堅さんの時は新設された階級で殆どライバルらしい敵がいなくて、ボクシングもダウンしている相手に追い打ちをかけてとどめを刺す反則の連続で、今具志堅さんのボクシングをやれば間違いなく反則負けを宣告されるだろう。

だから高山は既にというか、最初から具志堅さんを超えている。

強豪が少ないミニマムやフライ級と違い、内山のS・フェザー級は前人未到の6階級制覇を達成したオスカー・デ・ラ・ホーヤがいたクラス。

試合内容は、相変わらずの内山のダイナマイトがいつ炸裂するか?だけが興味の試合で、期待を裏切らず見事なボディブローが3Rに炸裂した。

今回のKOパンチもローブローでも無ければベルトの上でも無い、絵に描いたようなクリーンで見事なボディブローだった。

わざわざ暖かい中央アメリカのニカラグアから遙々やってきた挑戦者は、「トロンビタ(竜巻)」の異名を取るサウスポーのオリバー・フローレス。

フローレスは内山のパンチが当るまでは元気だったが、試合開始早々に内山のパンチが擦っただけで顔つきが変った。

そこから先は内山が勝つのか?というより「フローレスがどこまで持つか」というカウントダウンで、見ていてボクシングという格闘技を観戦するというよりは、どのパンチで倒されるのか?という観察に変った…ちょっと気の毒だった。

ダウンの直前、内山の右ボディーがフローレスの左脇腹にヒット、フローレスはガードを下げて数歩後退するが2歩目辺りで足がピクッと痙攣したかに見えた。

こめかみ辺りまで上げていたガードを少し下げて後退しようとするフローレスに、内山の容赦無い右ストレートが2発繰り出される。

内山の右に集中していたフローレスは、内山のストレート攻撃に対しガードを上げた…その一瞬に内山のノーモーションの左ボディーが突き刺さった。
 
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この一発でフローレスも、2015年の何もかもアレコレが全部終わった。

俺たちのKOダイナマイトに死角ナシだ!

内山の次の対戦者は、アメリカに進出し、あの5階級制覇のノニト・ドネアをKOで葬ったKO率77%の前WBA世界フェザー級王者のニコラス・ウォータースだそうで、マニー・パッキャオやファン・マヌエル・マルケスを擁するアメリカのプロモートの大手、トップランク社との交渉に入るらしい。

もしボクシング本場のアメリカで実現すれば、KOダイナマイトにとってはこれ以上の「本物の証明」は無いと思う。

内山チャンピオンの試合が大晦日だと、安心して年が越せるのだ。