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アグレッシブ烈子 [ドラマ・映画・アニメ・漫画]

沢山笑った[わーい(嬉しい顔)]



「アグレッシブ烈子」のNetflix版を見た。

これは昔、TBSの「王様のブランチ」内で1分のショートアニメから始まった。

オフィスビルで働くOLのアルアルな日常を動物のキャラで描くアニメで、番組で「あなたの職場でのあるある話」を募集していたと思う。

主人公はレッサーパンダの烈子で、大手町の一流商社で真面目なOLをやっていて、ストレスが溜まると退社後に職場近くのカラオケで1人でデスメタルを熱唱するという設定。

それが登場キャラや声優さん達はそのままで、1話15分モノのオリジナルアニメになってNetflixから配信されている。

1話完結で無く「続き物」で現在3シーズンまで配信されている。

Netflixバージョンはテレビアニメ版とは少し違い、最初はテレビアニメ同様「職場内でのアルアル話」が続くが、次第に話が飛躍して主人公の烈子が有名青年実業家と付き合ったり、地下アイドルのガールズバンドのセンターとしてCDを出して野外ライブイベントに出演したりする。

細かい部分まで設定がシッカリしていて、入社5年目の烈子の同期との友情や恋愛、先輩や後輩達との接し方とストレス、常に結婚を迫る母親、地下アイドル達の下積みの厳しさなどがリアルに描かれている。

根底に流れているテーマは「光り輝く夢と地味な現実」なんだろうけど、次第に夢部分の題材が大きくなりすぎて烈子のキャラ設定では共感しずらい傾向が増え、それに比例して売りだった烈子のデス声シャウトの回数も減っていくのが残念だけど、それを補って余る程サイドキャラ達が魅力的で飽きさせない。

烈子に好意を寄せている同期のハイ田と、何故かハイ田の恋を応援するフェネ子…しかし烈子は全くハイ田に興味を示さず、営業部のれさすけやプライベートジェットを乗り回すIT企業の社長只野と付き合う。

シーズン1の最後で烈子に告白してふられたハイ田は、他部署の戌井さんと親しくなる…烈子を諦められないハイ田は、さりげなく迫ってくる戌井さんの気持ちを知り、気の毒な位グラグラと揺れ動く。

烈子が足をつっこむ様々な世界の裏側の部分まで丁寧に描いているのも驚異的。

シーズン3では、うだつの上がらない女性地下アイドルグループが、烈子がセンターを取るようになって集客が激増する辺りから盛り上がり、北海道ツアー~CD作成~バンド結成などインディーズの比重が増えて行く。

少女の様に見えるが実は烈子より年上のリーダーのマナカは、烈子が自分より才能があると判ってもバンドを盛り立てる事で自分の夢を叶えようと頑張るが、過激ファンによるストーカー被害にあった烈子がバンドを去った後も夢を捨てずに頑張ると宣言する。

俺なんかも色々見てきたが「向いてない奴ほどやりたがる」みたいな、自分で膨らませた幻を裏付けなく追いかける信仰みたいな「バンドあるある」というか、やっている人間の内面や傾向を正確に捉えているのは、作者さんもどっぷりやっていたのではないか?と可笑しかった。

声優陣も非常に優秀でシーズン1のハイライト、経理部の飲み会でトン部長のパワハラが社長にバレたのが烈子のチクリだと判明し、怒り狂ったトン部長がカラオケのマイクを握ってヘヴィーなラップを歌うシーンは、音声を英語に切り替えると英語版吹き替え声優陣のノリノリなラップが楽しめる(他の言語は日本語音声と字幕)。

とにかく10秒に1回は爆笑していた。

現行最新のシーズン3のラストは、それまでのアレコレを整理して初期化された状態に戻っている。

そんな中、「アグレッシブ烈子」シーズン4の制作が決定した!

烈子に待ち受ける新たな試練とは?

完成が待ち遠しいのだ。