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内山高志 VS ジョムトーン・チューワッタナ [ボクシング]

WBA世界Sフェザー級タイトルマッチ[パンチ]


内山が「スーパー王者」に認定された。

スーパー王者とはWBAが設定している王者のことで、防衛回数が5回以上で、ランキング上の強敵を一通り一蹴した王者に与えられる名誉ある称号でメイウェザーなどもスーパー王者。

ただ、これはWBAの「世界戦」を増やす為の作戦で、スーパー王者が出来るクラスには「正規王者」を儲けることが出来、更に「暫定王者」なんかがいるときには同じ階級にチャンピオンが3人いるという事が存在し、それぞれのチャンピオンが防衛戦を行えるので、WBAは認定料だけでもボロ儲けって事になる。

俺はこういう風潮にも嫌気がさしてエキサイトマッチを見なくなり、そもそもエキサイトマッチを見るためだけに加入していたWOWOWを解約した。

ハッキリ言えば団体も1つで、チャンピオンも各階級に1人で良い…それでこそ最強と言えるわけで、強いのか弱いのか判らない暫定みたいなのがチャンピオンって、チャンピオンの意味が変わってきている。

さて、ムエタイの王者で、タイの英雄ジョムトーン・チューワッタナは過去最強の王者!との前評判だった。

確かに、身体は内山より大きく、パンチもある様に見えた。

浜田剛さんの解説なら「どっちのパンチが先に当るか、お手並み拝見といきますか」みたいな雰囲気はあったが、内山のワンツーが決まった瞬間、両足がバタバタになってしまってロープ際まで下がり、後は2Rに失神KOされるまでのカウントダウンが始まるという「いつものパターン」だった。

試合前のインタビューでは「日本に観光旅行だ!」と笑っていたジョムトーンだったけど、KOダイナマイトが炸裂して眼窩底骨折で破壊されるまで、良いところの1つも見せられずにマットに沈んだ。

チャンピオンに対するリスペクトに欠ける生意気な挑戦者をダイナマイト・パンチで吹き飛ばす内山の試合は、ハッキリ言って「有料放送」のメイウエザー vs パックマンなんかより数百倍面白かった!
 
マネーVSパックで面白かったのはリングアナウンサーのマイケル・バッファーとジミー・レノン・ジュニアが同じリングに上がったことかな。
 
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これは過去に何度かメガ・ファイトで見たことがあるけど、最高だったのはマイケル・カルバハル vs チキータ・ゴンザレス戦で試合を見に来ていたカルバハルの友人のバッファーが予定外で普段着の革ジャン姿でアナウンスした時は感動した…まだ若くて「 Let's get ready to rumble!」の声もハイトーンで凄かった!
 
パッキャオの怪我で1年後に再戦らしいけど、何度戦ってもメイウエザーの勝ちだろうね。
 

内山の試合も「脱日本級」レベルの連続だったが、もうそろそろ内山の評価がその実力に見合う場所やファイトマネーに反映されるべきだと思う。

同じ階級でWBCチャンピオンの帝拳の三浦とやるというハナシもあるらしいが、俺は「つぶし合い」になるだけでどちらにとっても消耗するだけで得する事はないと思う…それより内山の戦場をアメリカに移す方に力を入れるべき。
 
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スーパーチャンピオンが日本から出ないというのもイカガナモノかと思うし、テレ東さんやスポンサーさん達に頑張ってもらって、ラスベガスでユリオルキス・ガンボアと対戦する時期が来たと思う。

内山が「凄い」のも「素晴らしい」のも俺たちは十二分に知りすぎるほど知っている…。

これから俺たちボクシングファンが見たいのは、内山の桁外れの実力にふさわしい正当な評価なのだ!