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ザ・ノンフィクション [ドラマ・映画・アニメ・漫画]

敵はリングの外にいた[TV]


ネットに無数に転がっている中から、偶然にテレビ番組「ザ・ノンフィクション」の「敵はリングの外にいた」を見た。 
リンク切れが嫌なのでここには貼らないけど、検索すれば見れると思う。
 
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全日本女子プロレスに同期で入門した長与千種さんとダンプ松本さんの今と昔の物語だった。
 
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俺が女子プロレスを観ていたのは、アジャコングさん全盛の時代で、当時は実際に試合会場に足を運んで観戦していた。
俺はアジャとバイソン木村さんの「ジャングルジャック」の大ファンだった。

全女はダンプ松本さんから続く悪役スターのブル中野さんと、ベビーフェイスでは豊田真奈美さんとか井上貴子さんなどがトップだったと思う。

だから長与さんやダンプさんの全盛期は知らないんだけど、番組を見ると相当真面目な人達だった事が伺える。
 

番組は、リングから降りカラオケバーで働く長与さんのショッキングな姿から始まる。
不摂生な生活で不健康に太り、レスラーだった頃の後遺症で足など身体がガタガタ。

一方のダンプさんも、現役でリングに上がるものの、景気が悪いのか試合数も激減し、年老いて弱気になっていた。

そんな2人の「事情」をカメラが追いかけていく…年老いた親など、様々な問題を抱えていた。

後輩の堀田祐美子さんと居酒屋で呑んだダンプさん、堀田さんが「孤独死とかが心配」と口にすると「孤独なレスラー達の老人ホームを立てる」という夢を言いながら号泣…悪役の怖いイメージしか無かっただけに、驚いた。
 
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そして2人が再びリングで戦うまでを番組は追いかけた。


色んな感想はあるだろうけど、俺の感想を一言で言えば「幾ら頑張っても結果は夢も希望もない」って事かな。

嘘をつくのは当たり前で、私欲のために離合集散や失言を繰り返す愚かな国会議員共を見ていると、この番組の2人は真面目に生きようとしたモノが馬鹿を見る世の中を見事に反映していると思った…まさにこの国の大半の真面目に生きている「我々の姿」でもあると痛感した。


一方で、好き勝手に1人で生活出来る世の中だけど、年老いて一番の問題は「孤独」だと思った。

確かに老人だと賃貸物件を借りるのも難しいし、観光地のホテルは老人の一人旅に部屋は貸さない…若者向けの情報が中心の社会では普段そういう情報が見えないだけで、実際年老いると色々目の前に知らなかった事がボコボコ出てくるんだと思う。

他人事じゃないと、考えさせられる内容だったのだ。