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初心者の為のDTM講座2 [DTM研究会]

楽器の特性[音楽]

 

俺にとってのDTMは、音声ファイルを纏めるトラックダウンやマスタリングが主だった。
作曲に関してはYAMAHAのQYという小さなシーケンサーを使っていた。

ただQYは作曲した曲をメンバーに渡すときに使うモノで、それ以上が任務となると辛くなる。
しかし…特にバンドの曲を作曲するにはQYで充分間に合っていた。

つまりメンバーに「こんな感じの曲」と判れば、それ以上の事…例えばレコーディングとかは、それぞれのメンバーがそれぞれの楽器を録音するから。
だからQYで細かい入力はしていなかった。

ただ、この度DTMを本格的に導入したのは、制度が高く、質の高さも追求できるツールとしての要求があるからで、作曲時のQYでの打ち込みが大体の像を描くデッサンだとすると、DTMの場合は、そのままレコーディング本番に使うレベルのモノを作ることになる。

両者の差である細かさとは…
例えばピアノのアルペジオ1つとっても、QYならコード上にある音符を適当に羅列するだけで「ああ、ここはピアノのアルペジオなんだな」と判れば事足りる。
しかし、DTMでガチガチに入力する場合は、どこでダンパーをON/OFFするか?まで考えないと「本物」には聞こえない。

同じく木管楽器なども、息継ぎの間を入れないと本物っぽく聞こえない。

つまり、楽器の仕組みや演奏方法を知らないと「似ているけど、何処か違う」って音になる。

また音楽の歴史的な様式も、大いに関係する。

例えばオーケストラを再現する場合にも、バロック様式と近代クラシックでは同じオケでも音の使い方が全然違う。
バッハみたいな事を再現しようと思っても、当時の定番的音の使い方を知っていないと上手く行かない。

そういう色んな要素をはめ込むにはQYの様なものより、パソコンを使うDTMの方が向いている。
QYで本格的に入力しようとすると、メモリとの戦いになるが、パソコンでは今のところ不自由を感じることはない。

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DTMの場合は、調子に乗り出すと、MIDIチャンネルが16では全然足りなくなるのが問題

ただ、1つのパートを作っていて、夢中になって凝り出すと「やり過ぎ」てしまうのが難点かもね。
他パートと混ぜると浮いてしまったり、思うような効果が出ない事もある。

ただ、その過程の試行錯誤が楽しめるのはDTMの醍醐味だと思う。

俺が今高校生位なら、DTMの世界だけで音楽に対する欲求は完璧に満たされるだろうね。

ただ、パソコンで音を走らせてギターを弾くと、如何にギターがアナログな楽器で、俺のテクニックもアナログなモノかというのが判る…DTMしか知らなければ、その面白さを知る事も無い。

時々見かけるのは、DTMにのめり込んでいらっしゃる方々の作品のギターやベースパート。
本物のギター・ベースを録音されているのや、パソコンに演奏させているのも耳にするが、どれも他パートの質と比べるとイマイチなのが多い。
シンセにギターを担当させて、細かく打ち込んでいるのもあるけど…やはりギターには聞こえない…昔のカラオケのギターパートみたいに聞こえる。

だから、DTM作品の中には楽器演奏の弱点を回避する為に、ギターレスの曲も多い気がする。

纏まると、ロック系で本格的なDTMをやるには、鍵盤に精通しているのは最低条件として、ギターが弾ける方が有利だと思うのだ。