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入間航空祭 2013 [写真]

大混雑[あせあせ(飛び散る汗)]
今年も自衛隊入間基地で開催された航空祭に行ってきた。

入間基地の航空祭は2010年から毎年欠かさず行っていて、最近では航空祭が終わるといよいよ年末かなと思う様になっている。
毎年大勢の人が訪れる人気の航空祭だけど、人の多さは最初に見に行った時が30万人で、それは凄い混雑だった。
初めて行った時だったので、驚いた。


しかし、今年はそれを上回る過去最多の32万人だったそうで、凄まじい混雑だった。

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今回は清瀬の自宅からの出発なので、混雑を避けようと早めに出発したが…清瀬駅の時点で既に電車内は激混みだった。

そこから各駅に停止する度に混雑の度合いが増し、近くにいた男性が気分が悪くなったとしゃがみ込んだ時点で「今年は人が多い」と実感する。

早めに出かけたので、踏切の前の行列は少ない。
列車が停止してホームに降りるが、臨時改札まで人の流れが進まない…どれだけ多量の人間が列車に押し込められていたかよくわかった。

稲荷山公園駅に到着する寸前、列車から踏切の前の状況が見えたので「早く来て良かった」と思ったが、手荷物検査が全然進まず、次々とやってくる列車から多量の人が降りるんだけど、駅の中まで人であふれかえって動けない。
慌てて自衛隊の人が手荷物検査の係の人に急ぐように指令を出していた。

やっとの思いで踏切前に到着、そのまま真っ直ぐ航空展示場に進む。
飛行場地区に着くと、既に相当数の人でごった返していた。
いつもなら早く行けば人気のF-2などに接近して写真が撮れるんだけど、もう人気の機体の前には何重にも人垣が出来ている。

早い時間だったので一番最初の行事の「ミス航空祭」が自衛隊ブラスバンドの演奏の中行われていた。
ただその前付近は人が凄くて近づける状態ではなかった。

その間にも続々と人が押し寄せてきた。

展示されている飛行機に特に目新しいのは無く、F-15は2機来ていたが、去年は1機が目の前で見れたが、今年はロープの向こう側にF-2と並んでいた。

人混みの事もあって展示されている機体は「この何年間で写真は全部撮りきったな」と思い、今回の航空祭は別角度から楽しむ事に切り替えた。


とりあえずマンネリだけど、一応一通り機体の写真を撮って回る…一応早く行ったんだから、撮らなきゃ損。

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そして、大好きな装備品展示場を心ゆくまで堪能し、陸上自衛隊空挺降下に向かう隊員さん達を拍手で見送る。

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羽田ー伊丹間や羽田ー南紀白浜間などで何度も乗った、大好きな飛行機YS-11の飛行展示が終わった辺りで、思い切って飛行場地区から離れた。

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基地内には埼玉ローカルのゆるキャラが沢山来ていたので、撮影。

まずは埼玉県三芳町の「みらいくん」。

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三芳生誕100年を記念し、1989年に町のキャラクターとし誕生。
三芳町に在住在勤している方々から名称を募集し250点の応募の中から三芳の未来を創るマスコットということで「みらいくん」と名付けられた。
みらいくんは「水の精」で一滴の「水のしずく」がやがて流れとなり、川となって大海にそそぐ、その自然界の源ともいうべき「しずく」、そしてすべての生命の源でもある「しずく」のいきいきとした躍動感を表したものだそうだ。


次は入間市観光大使の「テオ」。
テオは映画「ホッタラケの島」に出てくるキツネなのだそうで、観光大使に任命されたらしい…何の事かサッパリ判らない。

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もちろん埼玉県のマスコット「コバトン」もいた!

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元は平成16年に埼玉県で開催された国体のイメージキャラだったが、平成17年に知事から辞令を交付され、正式に「埼玉県のマスコット」となる。
給食の牛乳にコバトンが書いてあるらしく、子供達に大人気。
コバトンのヌイグルミは県で貸し出しているらしく、今回目撃したコバトンの中は恐らく女性が入っていたと思う。
他のヌイグルミより小さく、子供達と写真撮影の連続でかなりバテていて、近くの係員に「はい、それまでです!」と制止されて、何処か休憩所に連れていかれてしまった…小さなコバトンはフラフラだった。


驚いたのは自衛隊のオリジナルゆるきゃら「パックさん」。
航空自衛隊第1高射群のパックさんの落書きの様な不気味なイラストを見て、まず「これって可愛いか?」と思う。

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周囲を見渡してもパックさんは見あたらないので、「こんなゆるきゃらいるはずがないやろ」と思っていると、パックさん発見!
落書きの様なイラストを完全に再現していた!…ってか自衛隊はゆるキャラを勘違いしている。
しかし、チビっ子達に大人気だった!

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清銀が気に入ったのは埼玉県毛呂山町のゆるきゃら「もろ丸くん」。

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毛呂山町合併55周年を記念して、平成22年8月20日に誕生、毛呂山町が日本最古のゆずの産地ということで顔はゆず。
動きも彦ニャン風でスローリーなのもグッド!

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とても気に入ったが、中々歩こうとしない事や、超慎重な足運びから、中に入っている人の視界がメチャ悪いという弱点がありそうに見受けられた。


その後も駅から人が入り続け、基地内はいよいよ立錐の余地も無い状況になりつつあった。
いつもは道ばたに人が座る程度の場所に、レジャーシートを広げて弁当を食べる人があふれていた。
しかし、その場所から飛行展示は見えない…彼らは砂埃が舞い上がる場所でお弁当を食べにやってきた。
もっと悲惨だったのは、駅から真っ直ぐに伸びる道路の先でレジャーシートで陣取りをした人たちで、場内アナウンスでレジャーシート禁止のお願いが何度も繰り返されていた。


座る場所も無いので、とりあえず座れる場所を求めて催し物会場に向かう。
途中、仮説トイレの横を通り過ぎたが、トイレの前は過去最高の人で溢れかえっていた…東京に大地震が来ればこの数十倍凄いことになるんだろうなって思った。

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喫煙場所の前も凄いことになっていた。
例年は人も少なく、目立たなかった喫煙場所だったが、今年は喫煙者で溢れかえっていた。

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これは一時値上げなどで禁煙していた人が、再び喫煙を始めたのかもしれないね…明らかにここ数年で喫煙者は増えている気がした。

やっとの思いで催し会場に到着、体育館の様な建物の中に入ってみた。
中も激混みで、TBSドラマ「空飛ぶ広報室」のパネルが展示されていて、それを見る人たちの行列が延々と続いていた。

行列を通り過ぎると、椅子が出ていて、入間基地軽音楽部の演奏会が行われるらしい。

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椅子は全席ビシッと埋まっていて、通路も座る人で詰まっていた…すると、老人男性が一人椅子から立ち上がって何処かに行ったのが見えたので、その座席に座ることが出来た。
自宅を出て3時間ぶりに椅子に座れた。

まるで高校の文化祭の様な、体育館や講堂などによくあるステージに小さなPAを設置しただけで、ドラムセットとアンプが乗っていた。
ベースはジャズベースでアンプはハートキー、ギターはレスポールでアンプはMarshallだった。

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やがてメンバーさんがやってきて、ステージ下の司会者から紹介された後、演奏が始まった。

その後には航空中央音楽隊の演奏会があるらしかったが、入間基地軽音楽部のバンド演奏はオヤジバンドって感じの選曲だった。

体育館の様な場所なので、音の反響がありすぎて演奏し辛いだろうなとは思うが、客席は超満員だったから演奏側は楽しめたと思う。
暖かい拍手に満ちたほのぼのとした演奏会だった。



軽音部の演奏会が終わり、トイレに行ってから食事にしようと考えた。

とりあえず空いているトイレを探すが、何処も地獄の長蛇が続いていて、爺さんとかは平気で立ち入り禁止のエリアの木陰で小便をしていた。
適当な列の最後尾に並ぶ…観察していると、小学生低学年辺りの子供を連れている親の列は避けた方が良いと思った。
延々待たされて自分の番が来ると、それまで父親と一緒に並んでいても、トイレには子供一人で立つ事になる。
一応覆うカーテンみたいなのはあるが、誰も使わないし、カーテンの寸法が短いので背の低い子供には無いに等しい。
すると大抵の子供はオシッコが出ない。
小さな子供の親は、皆若いので「皆待ってんだから早くしろ!」と無神経にプレッシャーを掛けるので、余計に出ない。
これが母親なら、他人の目なんてクソ喰らえで周囲の空気なんて全く読まないで自分の子供だけは何時間掛かろうが知らん顔なんだけど、父親は寡黙に順番を待っている後ろの人たちに気を遣ってしまう。

子供は「もういい」と言い出すと、キレた父親は「お前、後でやりたいと言っても知らないからな!」と脅して今度は自分が小便をしようとする…すると子供がその足にまとわりついたりで、今度は父親の小便が出ない…こういう親子コントが延々と続く…。


阿鼻叫喚な仮設トイレを後にして、とりあえず超満員の飛行場地区に戻ってブルーインパルスが始まるまでに良い場所に座って、食事をすることにした。

今回も、事前に清瀬のコンビニで買ったジャンボオニギリと、お茶を鞄に入れて持ち込んでいる…もし基地内の売店で食料を買おうと思うと、さっきのトイレよりも凄い行列だ。
俺は別に美味しいものを食べに入間基地に来たわけではないから、おなかが満たされればそれでよいんだけど、これも仲間達と来れば話は別だから、自分さえ納得できれば良い1人だけの行動は楽でよい。

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催し物会場先から飛行場に入って左手をひたすら進むと、空いている空間があったので座った。
本来なら折りたたみの椅子を持参すれば楽に座れるんだろうけど、俺の場合好き勝手に基地内を歩き回りたいので、荷物は極力減らしている。
そのため、汚れても良い格好で出かけ、そのままコンクリートの地面に座っている。

俺の隣に座っている凄いカメラを持っている若い男性も、航空祭慣れしていて、地べたに座って凄く大きなアルミ製の弁当箱持参でおいしそうに巨大弁当を食べていた。

一方、無料だからとピクニック気分の物見遊山でやってきた小さな子供を持つ家族連れは、どの家族も手ひどい目に遭っていた。
ベビーカーなんて持ち込んでいるから身動きがとれないし、トイレは満員、食事も長蛇の列で、子供は疲れ果てて泣き叫び、かわいそうな父親達は皆行列に並ぶために貴重な休日を潰していた。

こういう状況になると、正直者がバカを見て、厚かましい奴の勝ちになる。
32万人の中にはもちろんバカも多く含まれていて、通路のど真ん中に巨大レジャーシートを貼って通行人がシートの端を踏んだだけでインネンを付けてお金をふんだくっていた連中も大勢いたらしい。
場内アナウンスではひっきりなしに「スリの被害が多発しています」という警告が繰り返されていた。

しかしバカ一家共のマナーの悪さは年々酷くなる一方だ。

俺も持ち込みが禁止されているはずの三脚は当たり前、中には大型テーブルを持ち込んでいるバカ一家を目撃した…手荷物検査があるのにそんな禁止物を持ち込めてしまうのは、ちょっと管理側にも問題があると思う、徹底的に厳しくすべきだと思う。

確か去年までは禁止区域でのレジャーシートには注意して歩く隊員さんの巡回があったが、今年は全ての面で不慣れなのを感じたので、ひょっとすると運営の体制が一新されたのかもしれない。

しかし32万人…これはもう入間基地の航空祭は有料化すべきだと思った。
入場料を有料化する代わりに地べたでは無く、アメリカの様に客席スタンドを設置すれば良い。
本気で航空機を見たい人だけの祭りにしないと、場内は訳のわからないバカ連中に占領された無法地帯と化している。
有料となれば、一日ただで子供を遊ばせられると甘い考えの親子連れや老人達も来なくなる。
無料だから、基地内に駅があり、西武池袋線という都心部からのアクセスも良い入間基地に人が押し寄せる。

とにかく人の混雑で疲れた。

その疲れを吹き飛ばしてくれるはずのブルーインパルスのアクロバットも半分ほど経過した辺りで、他機が飛行エリアに進入したという理由で演技を中止してしまった。
去年のバードストライクに続き、2年連続の中断で、去年は終盤のアクシデントだったが、今年は「これから凄くなる」という手前での中止で、中止のアナウンスが流れると会場内からは一斉に「え~っ!」という不満の声が出ていた。

今回のブルーは4号機が故障でハートマークに矢が刺さらなかったりと、良いところが無く、凄く残念な内容だった。

最後はF-15戦闘機が帰投する際のアフターバーナー全開の離陸で終了。

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去年はF-15の飛行展示があったけど、今年は先に離陸した機と合流して2機が基地上空をスローで通過しただけで、そのまま帰投だった。

でも練習機T-4のブルーインパルスと違って、本物の戦闘機F-15の離陸は大迫力だった。
スピードは音速の2.5倍の速さなので、東京~大阪間を12分で飛ぶらしい。

アメリカのアクロバット飛行ブルーエンジェルスのライバルのサンダーバーズはF-16戦闘機を使っているから、もの凄い迫力だろうね…一度見てみたい。

という事で、今年は例年よりもアッサリ味の未消化な入間航空祭となった。

自宅に戻ってから過去最高の32万人が来ていたと知ったけど、実際現地に居ても「こりゃ過去最高記録だな」と思っていたので、俺は場内に蛍の光が流れても動かなかった。
駅に向かおうとしても、どうせ人混みで動けずに立って待っているだけ。

大好きなF-2やヘリなど人気の機種の帰投が全て終わっても、まだ飛行場内は大勢の人が残っていた。
俺が仮説通路から電車に乗ったのは、日が暮れた17時過ぎ。
去年が冷たい風が吹いて寒かったので、今回は真冬の格好で出かけたら暑くて体力を消耗したが、日が暮れてから一気に気温が低下したときは逆に助かった。



さすがに32万人の人混みは堪えた。

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これまでで最高に良かったのは去年かな、22万人と少なかったしF-2やF-15が飛行展示してくれたりで凄く充実していた…ブルーのバードストライクさえなければ満点だった。

来年もこういう混雑状況なら、もうそろそろ航空祭はパスかなって思ったのだ。